2014 Fiscal Year Annual Research Report
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24561017
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Research Institution | Hakodate National College of Technology |
Principal Investigator |
小林 淳哉 函館工業高等専門学校, 物質環境工学科, 教授 (30205463)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ホタテ貝殻 / 水熱抽出 / 抗酸化剤 / 蛍光 / 燐光 / 蛍光色コントロール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ホタテ貝殻からの抽出物を有機物資源としてとらえ、蛍光体、抗酸化剤、抗菌剤などの高機能材料への利用について検討した。その結果、以下のことを明らかにできた。 貝殻抽出物はそれ自身が蛍光体として機能する。さらに燐光を示すことが明らかになった。水熱抽出物は、抗酸化性を有する。これはローズマリーの約70%に相当し実用可能なレベルである。この際、抽出物は単離しておらず混合物であるから、分画成分ではさらに高い抗酸化性を有する可能性がある。貝殻からの水熱抽出物には抗菌作用があった。しかしながら、抽出物そのものが大腸菌の栄養源ともなっているので、添加直後には抗菌性は発現しない。このため抗菌剤としての実用化は現状では困難である。褐色および白色の貝殻の水熱抽出物および貝殻粉末に対してそのいろの組合せを変えて含浸した試料は蛍光を示し、貝殻の色の組合せと、抽出液濃度で青白色からオレンジ色まで連続的にコントロールできることを見出した。
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