2014 Fiscal Year Annual Research Report
NBI水素ビームとタングステンイオンの荷電変換衝突断面積の実験的測定
Project/Area Number |
24561024
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今井 誠 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60263117)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | プラズマ計測 / 中性粒子入射 / 電離断面積 / 電荷変換断面積 / 国際情報交換IAEA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、日本原子力研究開発機構原子力科学研究所(原研機構)のタンデム加速器より得られるタングステンイオンビームと、水素原子ビームを交差衝突させた際の反応を精密測定し、逆過程である水素原子によるタングステンイオン電離衝突断面積を求める。平成26年度は、原研機構より借用使用している汎用散乱真空槽内の真空度向上のため、平成25年度に発注した真空槽横蓋製作と交換により一桁以上の真空度向上を達成し、本研究の目的である誤差15%以内での衝突断面積測定を可能ならしめたことから、平成24年度に調達し25年度に設置した水素原子源を用いて、実際にタングステンイオンビームと交差衝突させる実験を行った。 また、平成26年12月15日より19日まで韓国大田広域市において国際原子力機関IAEAの主催により開催された「核融合科学技術に関する原子分子およびプラズマ材料相互作用データ」テクニカルミーティングに研究代表者が出席し、本研究計画の実施状況ならびに研究代表者が主張するタングステンを含む重イオン電荷変換衝突断面積のスケーリング則につき発表を行った。同会議では、世界の主要な大型プラズマ実験装置でプラズマ計測を行う研究者や核融合に関する原子分子過程の研究者らと、本研究計画で測定している断面積の必要性や、本研究計画と平行して理論計算により断面積を求める計画との協力などにつき議論し、今後の研究遂行の参考とした。 平成25年度までの研究達成度がやや遅れたため、平成26年度末の時点では、当初研究計画で予定した測定の一部が未達成となっており、平成27年度にこれらの測定を引き続き実施した後、研究成果を論文発表し、IAEAの専門家会議や関連国際会議にて発表する。
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Research Products
(3 results)