2014 Fiscal Year Annual Research Report
インテグリンα5β1を介した超分子複合体の特異性と細胞増殖における意義
Project/Area Number |
24570169
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Research Institution | Tohoku Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
伊左治 知弥 東北薬科大学, 薬学部, 助教 (80433514)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | インテグリン / 糖鎖 / 複合体形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では超分子複合体の特異性や細胞増殖に与える影響を解析することを目的としている。前年度にインテグリンα5鎖の特定の糖鎖付加部位の糖鎖が増殖因子受容体や細胞膜成分との複合体形成に関わること、AKT、ERKなどの増殖シグナルに関与することが分かった。本年度はin vivoにおけるこれらの複合体の重要性にマウス移植モデルを用いて検討した。特定の糖鎖を欠損したインテグリンα5鎖を持つ細胞は野生型と比較して著しく腫瘍形成能が亢進していた。興味深いことに通常のプラスティックシャーレで培養した場合と比較して大きな差を認めた。生体内の環境において複合体が細胞増殖に重要な機能をもつことを示唆している。GOLPH3の複合体に関して前年度までに細胞移動、細胞移動、PI4Pとの関連を明らかにした。本年度は引き続きノックダウン細胞の解析を行った。in vivoにおける腫瘍形成能を比較すると予想通りノックダウン細胞は野生型と比較して腫瘍の重さや大きさが低下していた。GOLPH3は腫瘍形成に重要な役割を果たしていることが示唆された。糖転移酵素の細胞内局在はノックダウン細胞において変化しなかっため、シアル酸転移酵素の局在変化が糖鎖変化の原因でないことが分かった。細胞移動やリン酸化AKTの低下はGOLPH3ノックダウン細胞にシアル酸転移酵素を過剰発現することで回復傾向を示した。糖転移酵素の過剰発現によって糖鎖が回復することはFACSおよびHPLC解析から確認した。GOLPH3が低下していても糖転移酵素を過剰発現することで糖鎖が合成できることが分かった。以上からGOLPH3はPI4Pとシアリル酸転移酵素との複合体を形成することで糖鎖の効率的な合成に関わることが示唆された(Isaji et.al. J. Biol. Chem. 289:20694,2014)。
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[Journal Article] An Oncogenic Protein Golgi Phosphoprotein 3 Up-regulates Cell Migration via Sialylation.2014
Author(s)
Isaji, T., Im, S., Gu, W., Wang, Y., Hang, Q., Lu, J., Fukuda, T., Hashii, N., Takakura, D., Kawasaki, N., Miyoshi ,H., and Gu J.
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Journal Title
J. Biol. Chem
Volume: 289
Pages: 20694-20705
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] β-Galactoside α2,6 Sialyltranferase 1 Promotes Transforming Growth Factor-β-Mediated Epithelial-Mesenchymal Transition.2014
Author(s)
Lu, J., Isaji, T., Im, S., Fukuda, T., Hashii, N., Takakura, D., Kawasaki, N. and Gu, J.
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Journal Title
J. Biol. Chem
Volume: 289
Pages: 34627-34641
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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