2014 Fiscal Year Annual Research Report
木質バイオマスのサプライチェーン構築の理論化に関する研究
Project/Area Number |
24580214
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
酒井 秀夫 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (70126069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 倫 東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (50451836)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | バイオマス / チッパ / 事業規模 / サプライチェーン / ビジネスモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の研究計画に則り、研究成果のとりまとめと研究発表に重点を置いた。 バイオマス利用を推進していくためには、枝や梢端部を含む全木集材が有効である。北海道下川町でスキッダによる全木集材を調査するとともに、地形が急峻なわが国では全木集材にとって架線集材が有効であることから、国際森林研究機関連合で架線集材とチッパの組み合わせの有効性について研究発表した。ウィンチによる全木集材に関しては研究成果が国際誌に掲載された。下川町では、木質バイオマスを利用した熱供給が実用化されており、今後の研究フィールドとして関係者と意見交換を行った。また、フランスで開催された林業工学国際会議ではバイオマス輸送体系について研究発表した。年度末に開催された日本森林学会では、本研究の成果の一部であるチッピングと輸送システムについて発表を行った。サプライチェーン構築の理論化に向けては、中間土場の活用が不可欠であり、アイルランドで情報収集を行うとともに、『中間土場の役割と機能』の出版に参画し、研究成果の一端を披露した。また、原木安定供給体制構築のためのサプライチェーンに関して講演を行い、研究成果の普及に務めた。サプライチェーン構築のための理論化に向けてチッピングや輸送体系の基礎的部分が整理でき、サプライチェーンマネジメントの各利害関係者の費用対利益分析にまで研究がすすんだ(学術誌に投稿中)。また、今後木質バイオマス利用が盛んになると、再造林の必要性が高まる。再造林の際に枝条残材をエネルギー利用することで地拵え作業の低減につながる分析結果について国際学会で発表を行う(2015年6月)。
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Research Products
(12 results)