2014 Fiscal Year Annual Research Report
比較メタゲノム解析とマイクロアレイを活用したアコヤガイ赤変病の病原体究明
Project/Area Number |
24580291
|
Research Institution | Fisheries Research Agency |
Principal Investigator |
松山 知正 独立行政法人水産総合研究センター, その他部局等, 研究員 (20372021)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中易 千早 独立行政法人水産総合研究センター, その他部局等, その他 (00311225) [Withdrawn]
安池 元重 独立行政法人水産総合研究センター, その他部局等, 研究員 (20604820)
藤原 篤志 独立行政法人水産総合研究センター, その他部局等, その他 (30443352)
高野 倫一 独立行政法人水産総合研究センター, その他部局等, 研究員 (40533998)
中村 洋路 独立行政法人水産総合研究センター, その他部局等, 研究員 (90463182)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 赤変病 / アコヤガイ / メタゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、次世代シーケンサーを用いたメタゲノム解析と、マイクロアレイによるスクリーニングを組み合わせ、アコヤガイ赤変病の原因微生物の特定を試みた。実験感染貝および健常貝の血リンパ液より遠心操作により血球を除いた後、上清を超遠心して沈査を回収した。超遠心沈査より精製したDNAを増幅した後、病貝については454 FLX、健常貝についてはIon PGMシーケンサーを用いて塩基配列を解読した。病貝より得られた配列群を、アコヤガイゲノムデータベースに対して相同性検索を行い、アコヤガイを由来とする配列を除去した。さらに健常貝より得られた配列群に対して相同性検索を行い、共通する配列を除去した。残された配列群についてBlast解析を行った。病貝より得られた1,207,332リードをアセンブルしたところ、532,927配列に再構築された。アコヤガイ由来配列および健常貝と共通する配列を除去し、病貝特異的な76,542配列を得た。Blast解析の結果、病貝特異的な配列のうち34,098配列(44.5%)が既知の配列に相同性を示した。34,098配列のうち61%は真正細菌、23%は真核生物、13%は古細菌、3%はウイルスに相同性を示した。細菌類に相同性を示す配列は、真正細菌では186科、古細菌は18科に分類された。ウイルスに相同性を示す配列のうち、動物ウイルスに相同性のある配列は3.9%(38配列)であった。 メタゲノム解析にって得られた病貝特異的な76,542配列について、オリゴプローブを設計しDNAマイクロアレイを作成した。本マイクロアレイに複数個体の病貝あるいは健常貝サンプルをハイブリダイゼーションすることで、病貝特異的な配列は1890配列にまで絞りこまれた。
|