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2013 Fiscal Year Research-status Report

農業部門における非営利事業の経営形態と運営管理に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24580321
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

伊庭 治彦  神戸大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (70303873)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 片岡 美喜  高崎経済大学, 地域政策学部, 准教授 (60433158)
高橋 明広  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, その他部局等, 研究員 (20355465)
西山 未真  千葉大学, 園芸学研究科, 講師 (70323392)
Keywords社会貢献型事業 / 非営利事業 / 集落営農 / NPO法人 / 農事組合法人 / 経営形態 / 非営利組織
Research Abstract

研究期間の2年目である今年度は、国内および国外の農業・農業経営に関する研究を行った。国内研究に関しては、昨年度に引き続き非営利事業あるいは社会貢献型事業に取り組む組織を対象に現地調査を実施し、その経営形態と事業運営の実態に関する分析を行った。国外研究に関しては、米国および英国における社会貢献型事業の取り組みについての分析を進めるため、英国での現地調査を行うとともに、海外の研究者を招聘し、多角的な視点からの分析を行った。これらの研究成果について、2014年3月に開催された日本農業経済学会大会において特別セッションを企画し発表を行った。セッションにおける発表概要は以下のとおりである。第1報告:「農業分野における社会貢献型事業の基本概念とその特質」片岡美喜(研究分担者-高崎経済大学)、第2報告:「社会貢献型事業と主体組織の経営形態に関する考察―農業・農村の特質が与える影響を視点として―」伊庭治彦(研究代表者-神戸大学)、第3報告:「食と農を地域で結ぶ取り組みの社会的役割―農村と都市の新しい関係構築の視点から―」西山未真(研究分担者-千葉大学)
第4報告:「社会貢献型コミュニティビジネスに取り組む広域集落営農組織」高橋明広(研究分担者-農研機構 中央農業総合研究センター)。
さらに、海外の研究者との共著により英国・米国において書籍“The Neoliberal Regime in the Agri-Food Sector: Crisis, Resilience and Restructuring”を出版し、その中で日本における集落営農が取り組む社会貢献型事業に関する論述を行った。併せて、国内の学会誌および専門誌での発表を随時行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

国内研究に関しては、前年度に引き続き多数の事例組織を対象として調査・分析を行うことができた。とくに、新たに3つのNPO法人に対する現地調査により、幅広い経営形態を対象としての分析が可能となった。国外研究に関しては、英国スコットランド地方のCommunity farm City garden、および地域社会の問題に対して農業や食をとおして支援する非営利組織の現地調査を行い、国際比較研究の ためのデータ収集を行うことができた。さらに、本研究の成果を、国内の学会大会においてセッションを企画し、広く情報発信を行うとともに参加者からの有益なコメントを得た。以上のことから、今年度の研究の達成度は当初の計画を上回るものであるといえる。

Strategy for Future Research Activity

研究の最終年度となる次年度の調査・研究の推進方策は大きくは次の三点に集約される。第一に、国内研究に関して、新旧の事例組織に対する調査を継続実施し、これまでの研究成果を踏まえつつ、非営利事業あるいは社会貢献型事業の実施主体である組織がとる経営形態の機能を、ガバナンスの観点から明らかする。第二に、国外研究に関して、これまでに現地調査を行った米国のNPO組織や英国のCharity組織といった非営利組織の経営形態の機能を事業運営の視点から整理する。合わせて、豪州における社会貢献型事業とその主体組織の有り様を文献調査あるいは現地調査から明らかにする。第三に、第一と第二の研究成果から国内事例と国外事例の比較を行いつつ、今後の国内における非営利事業あるいは社会貢献型事業の展開に関する同事業の運営方法と経営形態の適合性の検討を行う。なお、研究成果を社会に公表するために書籍として出版する準備を行う。そのために、科研のメンバーによる研究会を数回実施し、早期の出版を目指すこととする。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本年度は国内調査と国外調査の両方を実施する計画に基づき研究を行ったが、国内調査の回数を増やしたために多くの費用が掛かり、国外調査に要する費用が不足した。このため、国外調査の一部を次年度の実施とした。主には、このことの理由により今年度の研究費の使用額に残額が生じた。
次年度の研究費については、主に国内調査および国外調査に掛かる旅費に使用する。国内調査については、これまでの調査事例の補完調査および新たな事例の調査を行う。国外調査については、英国における非営利事業を行う組織の調査を引き続き行う。また、豪州における事例が、本研究における比較対象となることが判明したため、文献調査もしくは現地調査を行う。これらの調査結果については、研究分担者との研究会を開催し、総合的な分析と結果のとりまとめを行う。以上の研究に関わる旅費、謝金等の経費として研究費を使用する。

  • Research Products

    (6 results)

All 2014 2013

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) Book (3 results)

  • [Journal Article] 米国の家族農場による社会貢献型事業に関する考察-再生可能エネルギープロジェクトを事例として-2013

    • Author(s)
      伊庭治彦
    • Journal Title

      農林業問題研究

      Volume: 第191号 Pages: 204-209

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 農作業受委託事業の機能と課題2013

    • Author(s)
      伊庭治彦
    • Journal Title

      農業および園芸

      Volume: 88巻7号 Pages: 705-710

  • [Presentation] 社会貢献型事業と主体組織の経営形態に関する考察―農業・農村の特質が与える影響を視点として―2014

    • Author(s)
      伊庭治彦
    • Organizer
      日本農業経済学会
    • Place of Presentation
      神戸大学
    • Year and Date
      20140329-20140330
  • [Book] The Neoliberal Regime in the Agri-Food Sector: Crisis, Resilience and Restructurin2014

    • Author(s)
      Iba, Haruhiko, Sakamoto, Kiyohiko, Others(Edited by Steven Wolf, Alessandro Bonanno,)
    • Total Pages
      320
    • Publisher
      Routledge Books
  • [Book] 日本農業年報59号 動き出した「人・農地プラン」政策と地域からみた実態と課題2013

    • Author(s)
      伊庭治彦、他(谷口信和編集)
    • Total Pages
      171
    • Publisher
      農林統計協会
  • [Book] 「農」の付加価値を高める六次産業化の実践2013

    • Author(s)
      伊庭治彦、他(高橋信正編著)
    • Total Pages
      271
    • Publisher
      筑波書房

URL: 

Published: 2015-05-28  

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