2014 Fiscal Year Annual Research Report
夏播きカバークロップと不耕起播種による春コムギ初冬播き栽培体系の改善
Project/Area Number |
24580363
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平田 聡之 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教 (60281797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 肇 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (30183148)
片岡 崇 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (40231253)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | カバークロップ / 不耕起播種 / 養分循環 / 成育阻害 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、主にヘアリーベッチ導入による施肥水準の削減と窒素循環量の変化について検討し、窒素では少なくとも半分量の削減が可能であり、この効果は経年栽培により増加することを明らかにした。また、その他の無機養分(P,K,Ca,Mg)についても、ヘアリーベッチに高い肥料効果があることが明らかとなり、特にカリウムとカルシウムにおいては、その効果が高かった。本体系におけるエアリーベッチ由来窒素の貢献度を15N安定同位体を用いて計測したところ、子実内窒素のうち、15-25%がヘアリーベッチ由来であり、その割合は早春施肥量が少ないほど増加した。また、圃場における15N投与試験では、コムギ栽培後にヘアリーベッチを導入することにより次年度のコムギ栽培への窒素貢献が増加することが明らかとなった。このことから、ヘアリーベッチは窒素固定のみではなく土壌中の窒素保持にも効果があることが示された。 試験全体を通じて、不耕起播種による土壌養分の利用効率の上昇は確認されたが、春コムギ初冬播き時の作業効率の向上は確認されず、反対に融雪後のコムギ実生個体数の減少が観察された。ポット試験でヘアリーベッチ残渣がコムギ実生の成育に及ぼす影響を確認したところ、通常播種では成育促進の効果がみられたものの、初冬播きでは越冬中に生育阻害が生じることが明らかとなった。その原因については現在調査中である。本試験の結果では、初冬播きにおけるヘアリーベッチ栽培と不耕起播種の組み合わせに利点が少なく、従来行われてきた初冬播き前の秋起が必要なものと考えられる。現在、秋起の影響について追加試験を行っている。
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Research Products
(4 results)