2014 Fiscal Year Annual Research Report
イヌ口腔内悪性メラノーマに対するmicro-RNAの治療応用
Project/Area Number |
24580459
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
森 崇 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (40402218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 洋樹 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (40283288)
野口 俊助 山口大学, 獣医学部, 准教授 (10701295)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マイクロRNA / メラノーマ |
Outline of Annual Research Achievements |
miRNAは細胞内に存在する20-25塩基ほどの非常に小さいRNAであり、mRNAの翻訳抑制あるいは切断を引き起こし、遺伝子発現を負に制御するnon-coding RNAである。最近の研究では、がんをはじめとした様々な疾患に関与することが知られているが、未だ問題は多く残されており、臨床応用の開始にはいくつかのハードルが存在している。 申請者らは、極めて予後不良であるイヌ口腔内悪性メラノーマにおいて、miRNAのうちmiR-143, -145, -126, -200a, -203および-205が低発現しており、miR-145および-205を細胞内に導入することで、メラノーマ細胞株の増殖を抑制できることを発見した(Noguchi, Mori, et al. J Vet Med Sci. 2012; Noguchi, Mori, et al., Vet Comp Oncol. 2013)。 その後、科学研究費補助金 (基盤C) の補助を得て、以下の点を明らかにした。 1) miR-205にベンゼン・ピリジン(BP)による化学修飾およびPassenger鎖の塩基配列の改変を行う (miR-205BP) ことで、RNaseに対する耐性を認めた。 2) さらに、ヒトメラノーマ細胞株を移植したマウスに対してmiR-205BPを局所投与したところ、有意に腫瘍の増殖を抑制した (Noguchi, Mori, et al., Mol Ther. 2013)。 3) 試験的に少数の自然発生イヌ口腔内メラノーマに対して、局所投与したところ5頭中4頭で縮小を認めた。
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