2014 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質間相互作用を制御する小分子化合物の設計、創製と機能解析
Project/Area Number |
24590136
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Research Institution | Hoshi University |
Principal Investigator |
杉田 和幸 星薬科大学, 薬学部, 教授 (60542090)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 天然物合成 / タンパク質間相互作用 / 創薬化学研究 / コチレニン / 8員環形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、タンパク質間相互作用を安定化する天然物コチレニンAの誘導体合成、機能解析を目的とし、全合成研究を実施した。ゲラニオールからシャープレス不斉エポキシ化等を用いて誘導したケトンパートと、光学活性ペリリルアルコールを用いて分子内アルドール環化反応等により合成したアルデヒドパートのアルドール縮合反応が進行しなかったため、立体障害の少ないシクロペンタノンを用いてカップリングを実施した。得られた成績体をジビニル体へと誘導し、閉環メタセシス反応を行い、8員環閉環体を得ることに成功した。そして、X線結晶構造解析を実施した結果、橋頭位メチル基を除いた立体化学が、目的の立体配置を有していることを確認することができたことを昨年度報告した。本年度は、カップリング成績体にイソプロピル基を導入後、ジビニル体へと変換し、閉環メタセシス反応を実施した結果、目的の立体配置を備えた3環性骨格の構築に成功した。現在2つの水酸基の立体選択的導入を検討している。また、環化成績体のX線結晶構造解析、およびより収束的な合成経路開発についても検討中である。シュガー部骨格合成の報告は存在しないため,新たな合成の方法論の考案が必要であったため,2種類のβ-ヒドロキシカルボニル化合物のカップリング反応により,ビスアセタール構造を構築することを計画している。シュガー部エポキシパートについてはD-マンニトールを、ピランパートについてはD-グルコースを出発原料とし、立体選択的にほぼ2つのパーツの合成を終了している。現在1級水酸基の選択的メチル化を検討している。完成しだい、ダブルアセタール化反応を検討する。シュガー部およびアグリコン部が完成した後、グリコシル化を実施し、全合成を目指す。さらに、開発した合成法を用いて誘導体合成、タンパク質間相互作用の安定化アッセイを実施したい。
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[Journal Article] Design, synthesis and structure–activity relationship studies of novel sirtuin 2 (SIRT2) inhibitors with a benzamide skeleton.2015
Author(s)
Taki Sakai, Yotaro Matsumoto, Minoru Ishikawa, Kazuyuki Sugita, Yuichi Hashimoto, Nobuhiko Wakai, Akio Kitao, Era Morishita, Chikashi Toyoshima, Tomoatsu Hayashi, Tetsu Akiyama
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Journal Title
Bioorganic & Medicinal Chemistry
Volume: 23
Pages: 328-339
DOI
Peer Reviewed
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