2013 Fiscal Year Research-status Report
小胞体膜における、KCa1.1チャネルの特異的な配向を決定する因子の同定
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24590267
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
村田 喜理 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60455780)
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Keywords | 小胞体 / イオンチャネル |
Research Abstract |
我々の研究室独自の技術として確立している、単離した核周辺小胞体 (nuclear envelope) 標本における電気生理学的記録から、Ca2+ 依存性の電位依存性K+チャネル (KCa1.1) の小胞体膜に対する配向が、現在一般に受け入れられている小胞輸送機構から予測されるも のとは逆であることが示唆された。これは、現在知られる小胞輸送機構では説明できず、未知の小胞輸送機構の存在が疑われる非常に 興味深い現象である。本申請ではこの現象に着目し、小胞体膜中では通常と異なる配向を持ちながら、形質膜では通常の配向を示す、 KCa1.1チャネルの小胞体膜への埋め込み、形質膜への輸送のメカニズムを検討するとともに、その機構に必要とされる、細胞内因子の 探索と機能解析を行う。 本年度も引き続き、KCa1.1チャネルの小胞体膜中における配向を、電気生理学的手法以外の方法で確認することを目的に実験を行った。 KCa1.1タンパク質のC末端に、TEVプロテアーゼ認識配列をリンカーにして緑色蛍光タンパク質EGFPを 付加した融合タンパク質を作成し、HEK293細胞にTEVプロテアーゼとともに発現させ、融合タンパク質のTEVプ ロテアーゼによる消化の有無をSDS-PAGEとウェスタンブロットにより確認することにより、KCa1.1の配向を確認を試みた。 その結果、従来と逆の配向を示す予備的な実験結果が得られたものの、最終的に明確な結果は得られなかった。 この結果を受けて、電子顕微鏡を用いた確認方法を考案し、着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験手法の変更による遅延である。 本年度までに、KCa1.1の小胞体膜における配向を決定する計画であったが、まだ達成できていない。 別の手法により確認を進めており、電気生理学的手法以外の方法で小胞体膜上のKCa1.1の配向を確認するめどがつきつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度に着手した電子顕微鏡を用いた解析を引き続き行うとともに、小胞体膜上のKCa1.1の小胞体膜上の配向について、電気生理学的手法によりさらに詳細な解析を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度の研究を効率的に推進したことにより生じた未使用額である。 平成26年度請求額とあわせ、平成26年度の研究遂行に使用する予定である。
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