2015 Fiscal Year Annual Research Report
エイズの細胞侵入蛋白を利用したガン細胞マスターシグナル分子の解明
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24590301
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
水上 洋一 山口大学, 大学研究推進機構, 教授 (80274158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高村 歩美 鳥取大学, 医学部, 講師 (90508368) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 乳癌 / 細胞培養 / 分散 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは、エイズウイルスの細胞侵入に関与するTATタンパク質を用いて高効率で培養細胞に活性化タンパク質を導入するシステムの開発に成功した。この活性型タンパク導入システムを用いてガン細胞の活性型タンパク質を正常の細胞に導入し、生理機能の変化を観察することで正常細胞がガン細胞へと変化する活性制御マスターシグナル伝達分子を明らかにする。本研究の目的は、モデル細胞として乳ガン細胞のタンパク質を分離精製後、正常細胞に導入し、ガン化のマスターシグナル伝達分子を解明するシステムを確立すること、難治性乳ガンの臨床分離細胞を用いて実際にガン化制御するマスター分子を同定すること、質量分析計を用いて同定されたシグナル分子の翻訳後修飾を解明し、ガン化のメカニズムを明らかにすることである。本年は、臨床サンプルから転移や再発乳ガンのサンプルを用いて、これまでに確立した技術で培養細胞を調整する。つまり、コラゲナーゼB、DおよびプロテアーゼXIVを用いて細胞を分散し、コラーゲンコートしたシャーレで培養する。本年は研究成果を臨床に応用するために、正常細胞と乳ガン細胞が混在した乳ガン組織から、乳ガン細胞を分離する技術の開発を行った。乳ガンの手術直後に組織を分散し臨床分離株の条件検討を行った。市販のキットでは、いずれも正常細胞と乳ガン細胞は分離されず、分離されても多くの細胞が死滅していた。そこで、酵素による組織分散を行いながら細胞培養を行うことで細胞の生存率を向上させる条件を検討した。その結果、乳ガン細胞の回収率は10倍以上に増加し、乳ガンと正常細胞、それぞれの臨床分離細胞の取得に成功した。約20人から分離した乳ガンの臨床分離細胞の中でも増殖が異常に早く悪性度の高い細胞について標的遺伝子の解明を行う。
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[Journal Article] Enhanced sialylation of a human chimeric IgG1 variant produced in human and rodent cell lines2016
Author(s)
Mimura, Y.,Kelly, R.M.,Unwin, L., Albrecht, S., Jefferis, R., Goodall, M., Yoichi Mizukami, Y., Mimura-Kimura, Y., Matsumoto, T., Ueoka, H., Pauline M Rudd, P.M.
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Journal Title
J. Immunol Methods,
Volume: 428
Pages: 30-36
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] The combination of insulin-like growth factor 1and erythropoietin protects against ischemic spinal cord injury in rabbits2015
Author(s)
Utada, K., Ishida, K., Tohyama, S., Urushima, Y., Mizukami, Y., Yamashita, A., Uchida, M., Matsumoto, M.
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Journal Title
J. Anesthesia
Volume: 29
Pages: 741-748
DOI
Peer Reviewed
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