2014 Fiscal Year Annual Research Report
抗炎症NLRファミリー分子PYNODの発現制御機構の解析
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24590374
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
今村 龍 金沢大学, がん進展制御研究所, 助教 (10311680)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 自然免疫 / NLRファミリー蛋白 / PYNOD / 遺伝子発現 / 胃がん |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞膜のTLR蛋白群および細胞質のNLR蛋白群は、外来の微生物センサーとして働いている。申請者らは、自ら発見したNLR蛋白の一種、PYNODが炎症抑制活性を持つことを見出した。さらに胃がんマウスモデルの胃病変部でPYNODの発現が、著明に上昇していることを発見した。炎症~発がん過程でPYNODの発現が上昇し、抗炎症作用の一端を担っていると考えられる。 これまでに作製した抗マウスPYNODモノクローナル抗体は、組織染色において特異性を示すものではなかったため、今回は他のNLR蛋白と相同性がないPYNODのC末端を新たな抗原蛋白として複数の抗体を樹立、野性型とPYNOD欠損マウスの組織切片について免疫組織染色を行ったが、特異性を示す抗体を得ることができなかった。 前年度までに、ヒト胃がん患者サンプルについて、定量PCRによってpapillary type adenocarcinomaの組織型を含むサンプル中でPYNODの発現が上昇していることを見いだしたが、今年度は免疫組織染色およびウエスタンブロッティングによるPYNODの検出を試みた。前述の抗マウスPYNOD抗体と同様の方法で抗ヒトPYNODモノクローナル抗体を複数樹立し、ウエスタンブロッティングで特異性を確認した。そこで、定量PCRによってPYNODの発現が高かった胃がん組織サンプルに対して免疫染色を行ったが、特異的な染色が見られなかった。さらにpapillary型を含む凍結ヒト胃がん組織ブロックから蛋白を抽出しウエスタンブロッティングを行ったが正常部位とがん病変部間で有意な差は認められなかった。 またPYNODの発現が認められるマウス細胞株およびマウス腹腔マクロファージに対して、様々なサイトカイン、PAMPs、UV照射あるいは感染による刺激を行ったが、PYNODの発現上昇を誘導できる刺激を見つけることができなかった。
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[Presentation] Migration of skin antigen-transporting cells in PYNOD-deficient mice.2014
Author(s)
Yoshino, M., Imamura, R., Murata, A., Shimoda, Y., Hikosaka, M., Suda, T., and Hayashi, S.
Organizer
第43回日本免疫学会総会・学術集会
Place of Presentation
国立京都国際会館 (京都)
Year and Date
2014-12-10
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