2014 Fiscal Year Annual Research Report
慢性骨盤痛症候群における肥満細胞の意義および病態解明
Project/Area Number |
24590721
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
松本 成史 旭川医科大学, 医学部, 講師 (10288912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋爪 和純 旭川医科大学, 医学部, 助教 (70596303)
西川 祐司 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90208166)
柿崎 秀宏 旭川医科大学, 医学部, 教授 (10241324)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 慢性骨盤痛症候群 / 肥満細胞 / 間質性膀胱炎 / 過敏性腸症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性骨盤痛症候群の代表的疾患である間質性膀胱炎(IC)や過敏性腸症候群(IBS)の病態に、肥満細胞が関与していると言う仮説を立て、肥満細胞欠損マウス(WBB6F1/kit-KitW/KitW-v/Slc)とコントロールマウス(WBB6F1/kitSlc)を用いて、ICモデルとしてシクロホスファミド(Cyclophosphamide: CYP)膀胱炎モデル、IBSモデルとして急性身体拘束によるストレス誘発大腸知覚過敏モデル、およびその併用モデルを用いてCPPSにおける排尿動態の変化を検討した。 肥満細胞欠損マウスおよびコントロールマウスを用い、病態モデル群に分けマウス用代謝ケージにて排尿回数および排尿量を、個別に測定した。各群全ての測定終了後、IBS群は簡易的な筒を用い30分間拘束とし、IC群にはCYP(300 mg/kg)を腹腔内投与し4時間後、排尿回数、排尿量を測定した。IC+IBS群にはCYP投与4時間後に急性拘束し、同様に排尿回数、排尿量を測定した。その後膀胱摘出し、病理学的変化も検討した。 肥満細胞欠損マウスはコントロールマウスに比して排尿量が有意に少なく、各病態群で一番変化が顕著であったICモデル群では平均排尿量は有意に減少し、その変化は肥満細胞欠損マウスよりコントロールマウスで有意に顕著であった。その病理所見では肥満細胞欠損マウスの方が、炎症性変化が軽微であった。 排尿動態の変化と病理所見より、肥満細胞欠損マウスではコントロールマウスに比して、CYP投与によるIC様の変化を軽減させたことより、肥満細胞の存在は炎症増悪因子であることが確認された。以上より、肥満細胞の存在は炎症増悪因子であると考えられた。CPPSの病態解明には肥満細胞の意義をより詳細に検討する必要がある。
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