2014 Fiscal Year Annual Research Report
血圧、血糖へのビスファチン、RBP4、レプチン、アディポネクチンの縦断的影響評価
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24590784
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
能川 和浩 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00612194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 美幸 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 技術職員 (70571355)
諏訪園 靖 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90302546)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アディポカイン / 線形混合モデル / 疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、わが国では生活習慣の変化等による体内エネルギー蓄積の結果、肥満が急増しており、なかでも、内臓脂肪の蓄積を背景としたメタボリック症候群の概念に注目が集まっている。本研究は、健康診断時に一般労働者500人において測定したアディポカインレベル(ビスファチン、RBP4、レプチン、アディポネクチン)と、その後の5年間の健康診断結果データと結合し、生活習慣、勤務時間、職業性ストレス状況を考慮した、アディポカインの血圧、血糖値に対する長期的な影響を縦断的に調査し、これらの指標の、血圧、血糖値の変動を予測する指標としての有用性について疫学的に評価する事である。 本年度は、2007年から2013年に健康診断を受診した日本人男性労働者の健康診断データ約7400件について入力し、データ整理を実施し、対象データを抽出した。さらに、高感度CRPの測定を追加した。対象者は男性249人、女性250人で、その後の縦断調査データは合計で女性1229件、男性が930件であった。観察人年は、男性が平均2.88人年、標準偏差2.36人年、女性が平均4.07人年、標準偏差2.13人年、調査回数は、男性が平均3.73回、標準偏差2.31回、女性で平均4.92回、標準偏差2.11回であった。また、年齢を補正した、各アディポカインの、HbA1c、血糖値、LDL、HDL、総コレステロール、中性脂肪、尿酸値への影響を検討した線形混合モデルの結果では、アディポネクチンは男女でHbA1c低下と有意に関連し、RBP4は女でHbA1c低下と有意に関連、レプチンは男でHbA1c上昇と有意に関連、高感度CRPは男女でHbA1c上昇と有意に関連していた。また、アディポネクチンは女で血糖低下と有意に関連、レプチンは女で血糖上昇と有意に関連、高感度CRPは男女で血糖上昇と有意に関連していた。血圧については今後解析の予定である。
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