2013 Fiscal Year Research-status Report
眼科医の労働力分布:女性医師の離職に伴う労働分布の変化
Project/Area Number |
24590817
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
小野 浩一 順天堂大学, 医学部, 准教授 (10317399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 晶 順天堂大学, 医学部, 教授 (90157743)
清宮 民彦 順天堂大学, 医学部, 助教 (60384088)
平塚 義宗 国立保健医療科学院, その他部局等, その他 (80266014)
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Keywords | 眼科 / 医療 / 分布 / 女性医師 / 労働力 |
Research Abstract |
政府統計(医師・歯科医師・薬剤師調査)から眼科医の分布を他科医師の分布と比較した。一次医療圏レベルで、2010年の眼科医のジニ―係数は0.346で、整形外科(0.300)に次ぐ良好な分布であった。しかし、これはいかなる医師もその労働形態が同じであるということが大前提になるため、必ずしも現実を反映しているとは限らない。そのため、年齢や性別を加味した公的統計の2次的利用の申請を試みたが、現時点で快い返事は得られていない。 平成25年8月31日から12月31日にかけて、「眼科勤務医の勤務環境に関する調査」を眼科学会・眼科医会主導のもと行ったが勤務医1,431名(18.9%)の回答しか得られなかった。そのため、本調査から眼科医師の労働力分布を算定することは困難と判断し、既存の名簿(日本眼科学会名簿)と厚生労働省の医師等資格確認検索システムを用いて医籍登録年月日から年齢・性別を推定することとした。この情報と前述の「眼科勤務医の勤務環境に関する調査」から性別・年齢による係数と専門医資格の有無による係数を予測し、この労働力値の分布を予測することにした。平成26年3月31日現在これらの情報を入力したデータベースが完成している。 眼科医療レベル(一次、二次、三次)については明確な定義がない。三次救急病院であっても、勤務している医師の技量次第では診断をつけるのみで他の病院・クリニックに転送する場合も多い。そこで、日本眼科学会の定める眼科研修プログラム施行施設のうち基幹研修施設を3次医療施設、その他の研修施設を2次医療施設、研修プログラム未施行施設を1次医療施設とし、その情報のデータベースを作成することとした。平成26年3月31日現在約65%のデータベースが完成している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成21年4月に閣議決定された「公的統計の整備に関する基本的な計画」を利用し、各科医師の労働力分布を算出することを予定していたが、関係機関から速やかなデータの入手を得ることができなかった。 「眼科勤務医の勤務環境に関する調査」が当初平成25年10月までの予定であったが低い回答率のためこの調査機関を延長せざるを得なかった。 既存の名簿(日本眼科学会名簿)と厚生労働省の医師等資格確認検索システムを用いて医籍登録年月日から年齢・性別を推定することとしているが、同姓同名や氏名の異字体が多くあり、データベース化が困難であった。 以上の理由により、データベース化に予想以上の時間を要することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、データ-ベ-スの完成と統計解析に主眼を置く 医師1人当たりの労働力を、性別・年齢をもとにした労働力率と専門医資格の有無による係数をかけ計算し、医療圏ごとにその分布をLorenz曲線をもとにGini係数を計算する。さらに、性別・年齢による係数と専門医資格の有無による係数をシミュレ-ションしながら女性医師が離職した時の社会へのインパクトを推定する。 本解析はあくまでも現時点での人口構造を用いた解析であり、将来の人口構造の変化を考慮していない。人口学の専門家の意見を聞きながら、医者の配置をどのようにするか検討する必要がある。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
Windows XPのサポートが切れたたため、OSの更新と統計ソフトを新たに購入する必要ができたため。 OSインストール費用・統計ソフト費用・学会登録費・英文校正費用・論文印刷費用など
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