2016 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of relationship between genotypes and inhabit environment of Legionella spp. detected by amoebic co-culture method
Project/Area Number |
24590841
|
Research Institution | Osaka Prefectural Institute of Public Health |
Principal Investigator |
枝川 亜希子 大阪府立公衆衛生研究所, 衛生化学部, 主任研究員 (80321941)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 明生 大阪府立公衆衛生研究所, 企画総務部, 課長 (00250283)
河原 隆二 大阪府立公衆衛生研究所, 感染症部, 主任研究員 (10332454)
宮本 比呂志 佐賀大学, 医学部, 教授 (40229894)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | レジオネラ / アカントアメーバ / アメーバ共培養法 / co-culture / 培養不能菌 / VBNC |
Outline of Annual Research Achievements |
レジオネラがアメーバ内で増殖することを利用したアメーバ共培養法を用いて、環境水汚染実態の解明を試みた。環境水は、レジオネラ症の感染源となりうる冷却塔水、水景水に加え、水道原水として取水している河川水を対象とした。アメーバ共培養法は、Acanthamoeba castelanii ATCC30234株を用いて、これまでに浴槽水試料を対象としたレジオネラ検出で用いた培養条件により実施した。環境水120試料(冷却塔34試料、水景水31試料、河川水55試料)のうち、培養法では3試料からレジオネラを検出した。環境水およびアメーバ共培養後の環境水試料について、いずれかの試料がレジオネラ陽性となったのは、PCR法は73試料(60.8%)、リアルタイムPCR法は95試料(79.2%)であった。L.pneumophilaを検出するためにmip遺伝子を標的とするPCR法を実施した結果、アメーバ共培養法後の3試料が陽性であった。レジオネラ症の最も多い原因菌種であるL.pneumophilaについては、遺伝子型と棲息環境との関連性について解析を行うためにSBT法を試みたが、遺伝子型を特定することができなかった。そのため、アメーバ内増殖能を有するレジオネラの確認とレジオネラ菌種の特定を加えて実施した。リアルタイムPCR法により得られた定量値について、環境水試料とアメーバ共培養後の環境水試料の比較を行った結果、18試料(15%)で10倍以上の菌数増加が確認された。アメーバ共培養法で陽性となった試料について遺伝子解析を行った結果、アメーバに関連するレジオネラ培養不能菌種を検出した。本研究により、環境水中に広くレジオネラが棲息していることが明らかとなった。
|
Research Products
(3 results)