• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Research-status Report

死因究明のための体組織からの高感度・迅速薬物スクリーニング・システムの開発

Research Project

Project/Area Number 24590872
Research InstitutionFukuoka University

Principal Investigator

原 健二  福岡大学, 医学部, 講師 (00090738)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) ウォーターズ ブライアン  福岡大学, 医学部, 助教 (00609480)
久保 真一  福岡大学, 医学部, 教授 (10205122)
柏木 正之  福岡大学, 医学部, 助教 (70301687)
松末 綾  福岡大学, 医学部, 助教 (70309920)
Keywords体組織中薬物分析 / 試料処理の簡素化 / アセトニトリル抽出 / イオン交換抽出カラム / GC-MS測定の高速化 / 水素キャリアガス / 一定流量
Research Abstract

死因究明に、薬物検査は、極めて重要である。しかし、薬物は多種多様であるので、広い範囲の薬物を抽出、測定する手段が必要である。本研究は、広範に存在する薬物をできるだけ簡素かつ経済的に抽出し、効率的に測定する方法を検討する。
平成24年度には、アセトニトリル抽出法を検討し、酸性薬物、塩基性薬物の2つの条件を求めていた。しかし、剖検試料に応用するには、脂質の除去を簡素化するという重要な課題が残った。測定の効率化では、2つのカラムを直列につないだGC-MS測定の高速化がかなり期待できる結果を得ていた。
平成25年度は、1.アセトニトリル抽出法の実用化、2.GC-MSの高速測定の条件の確立を目的として、研究を行った。1.アセトニトリル抽出の実用化では、有機溶媒洗浄による脂質除去に力を入れたが、時間がかかるという問題、抽出の再現性に問題という2つの問題が存在した。この改善のため、除脂質カラム、イオン交換系抽出カラムを抽出液の精製に検討した。その結果、高度な腐敗(死後変性)の試料を除く試料では、従来法に比べ、簡素な試料処理法を得るところまできた。2.GC-MS高速測定化では、水素キャリアガス(ヘリウムでも同様)の流量一定モード(圧力調整モード)を導入することで、実用的な条件を得ることができた。
この平成25年度の実績を基に、平成26年度は、2つの試料調製法を実務試料に応用し、GC-MS高速測定とLC-MS/MS測定とによる分析結果をまとめる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

体組織中薬物スクリーニングのための試料処理、迅速測定を確立することが、本研究の目的である。本研究では、試料処理においては、脂質の除去、迅速測定においては、GC-MS測定のキャリアガスの条件が課題であった。この課題を克服すれば、当初の計画を達成することになる。本年度は、高度死後変性の試料などの特殊な試料を除けば、塩基性薬物のための試料処理は、当初の目的の「迅速かつ簡素な試料処理」を達成している。GC-MSについては、キャリアガスを流速一定型から流量一定型に変更することで、クロマトグラフィー上、広範囲での安定したピークを得ることができた。
本研究に残されている課題は、酸性薬物のための試料処理が、一部煩雑なところがあり、もう少し、条件を調整する必要がある。本研究では、方法、条件の実用化が目的であり、これまで得られた結果の評価が残っている。

Strategy for Future Research Activity

本研究の課題は、これまで得られた薬物スクリーニングのための試料処理、測定条件の実用化が残っている。そのために、今後、以下のことを行っていく。
1.酸性薬物のための試料処理の簡素化を検討する。2.GC-MS測定の適正カラムの確認を行う。3.実務分析に応用し、分析データの集積を行う。
その推進方策は、1に対しては、陽イオン交換を行う上での最適条件の検討、2に対しては、酸性薬物、強極性薬物に適したカラム対を2~3種を検討、3に対しては、イオン交換カラムの許容量を検討を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成25年度の前半は、基本的な試料調製を検討していたため、既存の試薬、GC-MS用カラムの使用で、殆ど費用が発生しなかった。後半は抽出カラムの検討を行ったが、1月前半まで、試供品などで検討している段階であった。方針が決まってから、抽出カラム、GC-MS用カラムを購入したため、37300円の次年度使用額が生じた。
この次年度使用額は、腐敗試料処理の検討のために、大容量の抽出カラムの購入に使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Comparison of hydrogen and helium as carrier gas in a fast GC-MS2013

    • Author(s)
      K. Hara, B. Waters, M. Kashiwagi, A. Matsusue, M. Takayama, S.- I. Kubo
    • Organizer
      Jahrestagung der DGRM 2013 (ドイツ語圏法医学会2013年会)
    • Place of Presentation
      Saarbrücken (ドイツ)
    • Year and Date
      20130917-20130921

URL: 

Published: 2015-05-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi