2012 Fiscal Year Research-status Report
大腸癌細胞の腫瘍形成能を促進するヒストン修飾酵素の同定と機能解析
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24590932
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山地 裕 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40376455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立石 敬介 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20396948)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 大腸癌 |
Research Abstract |
数十にもおよぶヒストンメチル化、脱メチル化酵素群などから順次そのshRNA搭載レンチウイルスを作成し、そのウイルスベクターを用いて大腸がん細胞株で安定ノックダウン株を樹立してきた。その上で、がん細胞の形質変化をもたらすヒストン修飾酵素をスクリーニングしたところ、KDM4が大腸腫瘍形成にかかわることを見出した。 KDM4ノックダウン大腸がん細胞ではin vitro sphere assayでの腫瘍形成能が消失した。このKDM4についてはSanger centerのCONAN analysisによれば扁平上皮がんでコピー数異常が同定され、また乳がんでは正常部と比べた発現上昇が認められる。またGOEの登録データを解析すると腫瘍によってはその発現が生命予後と相関するデータもある。これらの知見からはこの分子ががん遺伝子として機能する可能性が示唆されている。 今年度はKDM4ノックダウン細胞の腫瘍形成能に関わる下流責任遺伝子を網羅的発現アレイのデータから探索同定した。逆にその分子を操作することで腫瘍形成能を抑制しうるかどうかを検討し、KDM4の下流遺伝子であることのvalidationを行ってきた。面白いことにその遺伝子のひとつはNotchシグナルの受容体遺伝子であることが明らかとなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記のように、大腸腫瘍形成にかかわるヒストン修飾酵素を同定し、その下流遺伝子候補を見出している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでのKDM4ノックダウン大腸がん細胞で見られた腫瘍形成能への影響を他の細胞株でも再現性を確認し、in vivoモデルでもそれを検証する。アレイデータから抽出され、その表現型の責任遺伝子候補のひとつと考えられるNotch受容体遺伝子の過剰発現およびノックダウンを行うことでその関与を裏付ける。またKDM4の臨床検体における発現を検討するため、RTPCR、ウエスタンブロット、免疫組織学的染色を行い、その発現が大腸がんの臨床情報などと相関があるかどうかを調べる。同時にNotch受容体とKDM4発現の相関についても検討する。これらの検討と並行して、KDM4およびNotch受容体の大腸がん細胞における発現調節機構をin vitroの実験系で検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は主としてRTPCR、ウエスタンブロット、免疫組織学的染色を行うための試薬、消耗品購入に使用する予定である。またマウスへの腫瘍移植実験を行うため、マウスの購入、飼育費にも使用する予定である。
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