2012 Fiscal Year Research-status Report
膵癌モデルマウスを用いた非機能性反復配列RNAの膵発癌における生物学的意義の検討
Project/Area Number |
24591005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 夏代 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40599578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊地知 秀明 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70463841)
大塚 基之 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90518945)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 非コードRNA / 膵癌 / 染色体分裂異常 |
Research Abstract |
まず、膵癌組織における反復配列由来のRNA産物の発現を確認した。膵癌組織において 反復配列由来のRNAの転写が増加することを、ヒト癌組織アレイ、および 当研究室で既に樹立しているマウス膵がんモデル由来組織の in situ hybridization にて確認した。次に、過剰発現系コンストラクトの作製を試みた。培養細胞において 反復配列RNAを過剰発現させる系を確立するために、両方向に向けたpromoterをもつ発現ベクターに、それぞれの方向の反復配列の最小単位のn倍(n = 2 or 3をまず作製)の長さのコンストラクトを組み込んで、過剰発現に用いるplasmidを作製した。このプラスミドの発現によって、反復配列過剰発現時の形質変化を観察した。このコンストラクトをまず培養細胞に過剰発現させ、生じるphenotypeを観察したところ、細胞分裂時の染色体の移動が不完全になり、さまざまな倍数体が生じていた。このことから 反復配列RNAの発現が細胞分裂時の染色体分配に影響を与えて、細胞障害が生じる可能性が考えられた。その結果、反復配列RNAの発現細胞に染色体異常が蓄積し癌化に進む可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
反復配列RNAはPCRがかけにくく、通常のRT-PCR法が使えない中、膵癌における反復配列RNAの検出法を確立し実際に癌で高発現していることを確認し、その過剰発現系も構築できた。ほぼ計画通りに推移していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
反復配列RNAの発現にともなう生物学的変化をさらに検討していくとともに、in vivoでの生物学的意義を検討するため、transgenic mouse も作製していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
引き続き in vitro での解析を行なうための分子生物学的検討のための消耗品購入が大部分をしめ、さらにin vivoでの解析のためのコンストラクト作製・遺伝子改変マウスの作製費用を予定する。
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[Journal Article] Preliminary report on a new, fully covered, metal stent designed for the treatment of pancreatic fluid collections.2013
Author(s)
Yamamoto N(1), Isayama H, Kawakami H, Sasahira N, Hamada T, Ito Y, Takahara N, Uchino R, Miyabayashi K, Mizuno S, Kogure H, Sasaki T, Nakai Y, Kuwatani M, Hirano K, Tada M, Koike K.
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Journal Title
Gastrointest Endosc.
Volume: 77(5)
Pages: 809-14
DOI
Peer Reviewed
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