2014 Fiscal Year Annual Research Report
吸入性粒子状物質によるアレルギー性炎症の発症機序の解析
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24591145
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
黒田 悦史 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任准教授 (10299604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 泰夫 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (30258628)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 粒子状物質 / シリカ / アラム / ダメージ関連分子パターン / IgE |
Outline of Annual Research Achievements |
アレルギー性疾患の増加は社会問題の一つとなっており、その原因の解明と効果的な治療法の開発が急務とされている。アレルギー性疾患の要因として、微小粒子状物質の関与が示唆されており、最近ではPM2.5が健康被害を引き起こすとしてその影響が懸念されている。一般に粒子状物質は免疫反応を増強させるアジュバントとして働き、アレルゲンに対する感作性を増強させると考えられている。興味深いことに、粒子状物質はTh2型免疫反応を活性化しやすいことが知られており、粒子状物質によるTh2アジュバント効果と近年のアレルギー性疾患の増加との関連が示唆されている。しかしながらそのメカニズムは詳細には明らかにされていない。 昨年度まで、我々は粒子状物質としてアルミニウム塩やシリカを用い、これらを肺に注入することによって引き起こされるアレルギー性炎症モデルを作成した。このモデルでは抗原特異的なIgEが誘導されるが、その反応はpro-allergic cytokineであるTSLPやIL-33は関与しないことを認めた。興味深いことにこの反応はMyD88依存性であり、IgE誘導因子としてダメージ関連分子パターン(DAMPs)である宿主のDNAやIL-1aの関与の可能性を認めた。 本年度はさらに詳細にメカニズムを解析し、IL-1受容体やIL-1aの欠損マウスではIgEの誘導が低いことを認めた。一方、宿主のDNAに関しては肺での炎症にはほとんど関与しなかった。IL-1aは粒子の肺への投与後により長期間(2週間)誘導された。その産生細胞は主に肺胞マクロファージであり、細胞死によって誘導されていることが明らかになった。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Hydroxypropyl-β-Cyclodextrin Spikes Local Inflammation That Induces Th2 Cell and T Follicular Helper Cell Responses to the Coadministered Antigen.2015
Author(s)
Onishi M, Ozasa K, Kobiyama K, Ohata K, Kitano M, Taniguchi K, Homma T, Kobayashi M, Sato A, Katakai Y, Yasutomi Y, Wijaya E, Igarashi Y, Nakatsu N, Ise W, Inoue T, Yamada H, Vandenbon A, Standley DM, Kurosaki T, Coban C, Aoshi T, Kuroda E, Ishii KJ.
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Journal Title
The Journal of Immunology
Volume: 194
Pages: 2673-2682
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] An ITAM-Syk-CARD9 signalling axis triggers contact hypersensitivity by stimulating IL-1 production in dendritic cells.2014
Author(s)
Yasukawa S, Miyazaki Y, Yoshii C, Nakaya M, Ozaki N, Toda S, Kuroda E, Ishibashi K, Yasuda T, Natsuaki Y, Mi-ichi F, Iizasa E, Nakahara T, Yamazaki M, Kabashima K, Iwakura Y, Takai T, Saito T, Kurosaki T, Malissen B, Ohno N, Furue M, Yoshida H, Hara H.
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Journal Title
Nature Comminications
Volume: 5
Pages: 3755
DOI
Peer Reviewed
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