2014 Fiscal Year Annual Research Report
新たな遺伝性脊髄小脳変性症SCA36の分子病態解明と治療法開発研究
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24591263
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
池田 佳生 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00282400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉田 智子 岡山大学, 大学病院, 助教 (40598562) [Withdrawn]
森本 展年 岡山大学, 大学病院, 助教 (60598556) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 脊髄小脳変性症 / SCA36 / RNA foci / マイクロサテライトリピート / 分子病態 |
Outline of Annual Research Achievements |
spinocerebellar ataxia type 36 (SCA36)/Asidanの分子病態解明のため、SCA36/Asidan患者剖検組織を用いてRNA-FISH解析を行った。その結果、大脳、小脳、脳幹の広範な領域の神経細胞をはじめ、中枢神経系以外では骨格筋細胞においても核内に伸長GGCCUG転写物からなる凝集体(RNA foci)を確認した。RNA fociの形態、大きさや存在様式については多様性を認め、特に下オリーブ核の神経細胞においては巨大なRNA fociを豊富に認めた。以上よりSCA36/Asidanの分子病態においても、他の非翻訳マイクロサテライトリピート伸長病と同様にRNA gain-of-functionメカニズムが想定された。しかしながら、SCA36/Asidanと同様の6塩基繰り返し配列の伸長変異を認めるC9orf72-linked FTD/ALSとは異なり、P62陽性の神経細胞内封入体形成は認めなかった。またRNA foci形成を指標にした治療候補薬探索を行うことを目的として、伸長GGCCTGリピートを人工的に合成し、(GGCCTG)75リピートまで伸長したコンストラクトを作成することができた。この伸長リピート領域を神経系および非神経系の培養細胞に導入し、SCA36/Asidanの培養細胞モデル作成を試みた。RNA-FISH解析では本モデル細胞中にRNA fociと思われる構造物を認め、さらに解析を進めている。
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Research Products
(3 results)