2014 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝性プリオン病の診断法の確立と新規分類・解析法の開発
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24591268
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
佐藤 克也 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (70398147)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 遺伝性プリオン病 / 臨床症状 / 髄液検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
プリオン病は近年、MRI拡散強調画像による診断法の急速な進歩、髄液生化学マーカー診断法の開発が行われ、診断法は急速な進歩を遂げている。しかしながら今までの生化学マーカーは、能な神経細胞変性などを反映するために異常プリオン蛋白(PrPSc)を直接証明する方法しか確定診断として認めていない。依然として病理診断のみが確定診断と認知されている。従って、治療を視野に入れた生前確定診断法は、侵襲の大きい脳生検しかない。今回、我々はPrPScのin vitro増幅法(Real-time(RT)-QUIC法)を開発し少数例ではあるが、PrPScの試験管内増幅に成功し、国内外で高く評価されている。このRT-QUIC法を用いた国内外遺伝性プリオン病の検体を用い、従来から種々の生化学的マーカーを比較検討し、遺伝性プリオン病の診断法の確立を目指す。 さらに遺伝性プリオン病に関する新たな分類・解析を目指す。 1)髄液の生化学診断の全症例検討:本邦CJDサーベイランス雜会によって集積された検体を用いたプリオン病の診断法としての標準化l4-3-3蛋白・タウ量白測定による診断法の国内標準を確立させる。 2)RT-QUIC法の確立:我々の関発したin vitro PrPSc増幅法を用いて確定診断法の確立を行う。多数の髄液検体をかくせきし、感度・特異度を決定すると共に、髄液中のPrPScの濃度をRT-QUIC法により定量化し、その値とプリオン病の進行度の関連についても検討する。 3)遺伝性プリオン病に関する新たな分類・解析:日本における遺伝性プリオン病に対する治療の前提にたつと経時な臨床経過・症状・髄液検査をすることは極めて重要である。又V180I変異の10例での検討ではRT-QUIC法陽性群と陰性群では明らかに臨床経過と髄液検査では2群間では異なる。
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[Journal Article] Clinical features of genetic Creutzfeldt-Jakob disease with V180I mutation in the prion protein gene.2014
Author(s)
Qina T, Sanjo N, Hizume M, Higuma M, Tomita M, Atarashi R, Satoh K, Nozaki I, Hamaguchi T, Nakamura Y, Kobayashi A, Kitamoto T, Murayama S, Murai H, Yamada M, Mizusawa H.
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Journal Title
BMJ Open
Volume: 4(5):
Pages: e004968
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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