2014 Fiscal Year Annual Research Report
エフェクター細胞を標的とした1型糖尿病の新規治療法の開発
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24591334
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
阿比留 教生 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (00380981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤澤 諭 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (50549409)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | IRF4 / 1型糖尿病 / NODマウス / T細胞 / 樹状細胞 / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、エフェクター細胞(Teff)を標的とした1型糖尿病の新規治療の開発のために、1型糖尿病病態のTeff細胞として中心的な役割を果たしているTh1細胞やTh17細胞のエフェクターサイトカインに注目し、“IFN-ガンマ受容体”、“IL-17”の遺伝子欠損NODマウスの検討を行った。興味深いことに、それぞれの遺伝子を単独に欠損させてもNODマウスの糖尿病発症は抑制されないのに対し、両者を欠損したダブル欠損NODマウスでは、糖尿病発症が有意に抑制された。このことは、IL-17/IFN-ガンマaxisが,1型糖尿病の病態形成に重要であることを示唆している.また、ダブル欠損マウスでは,離乳期以降の、脾臓、リンパ節での,リンパ球の増殖反応が欠失しており、離乳期に被曝する外的抗原(腸内細菌など)の反応に、IL-17/IFN-ガンマaxisが重要で、両者を欠損すると、その反応性が欠如し、疾患抵抗性を有するのではないかという仮説のもとに、現在新たな解析を進めている。 また、細胞障害性T細胞、B細胞、いくつかのヘルパーT細胞サブセット、樹状細胞などの複数のTeff細胞、受容体からの刺激を翻訳する重要な転写因子“IRF4”に注目し、IRF4遺伝子欠損マウスの検討を行った。IRF-4ホモ欠損NODマウスは、膵島炎や自己抗体産生、糖尿病進展が、ほぼ完全に抑制されたが、ヘテロ欠損NODマウスにおいても、膵島炎、糖尿病進展が、ほぼ完全に抑制されることが明らかとなった。このことは、エフェクター細胞のIRF4発現を調整することが可能になれば、1型糖尿病(自己免疫疾患)の発症抑制の治療開発につながる可能性がある。ヘテロ欠損マウスの疾患抑制の機序として、T細胞の養子移入を行った結果、部分的な発症抑制しか認めなかったことから、抑制機序にはT細胞以外の関与が示唆された。現在、樹状細胞でのIRF4発現低下の影響について、検討を開始した。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Uptake of Aortic 18F-FDG Is Correlated with Low-Density Lipoprotein Cholesterol and Leptin in a General Population.2014
Author(s)
Haraguchi A, Hayashida N, Kamasaki T, Miyamoto I, Usui T, Ando T, Abiru N, Yamasaki H, Chiba K, Kudo T, Kawakami A, Takamura N.
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Journal Title
PLoS One
Volume: 9(11)
Pages: e111990
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] The A>T polymorphism of the tribbles homolog 1 gene is associated with serum triglyceride concentrations in Japanese community-dwelling women.2014
Author(s)
Ikeoka T, Hayashida N, Nakazato M, Sekita T, Murata-Mori F, Ando T, Abiru N, Yamasaki H, Kudo T, Maeda T, Kawakami A, Takamura N
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Journal Title
Tohoku J Exp Med
Volume: 233(2)
Pages: 149-153
Peer Reviewed
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