2014 Fiscal Year Annual Research Report
小胞体ストレス応答における甲状腺ホルモン受容体の作用の解明
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24591359
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
古屋 文彦 山梨大学, 総合研究部, 助教 (90456450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金重 勝博 山梨大学, 総合研究部, 助教 (20377518)
小林 哲郎 公益財団法人冲中記念成人病研究所, 研究室, 研究員 (30113442)
志村 浩己 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40303416)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 内分泌学 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞に小胞体ストレスを長時間与え続けると、細胞はアポトーシスを起こす。この小胞体ストレスにおけるアポトーシスの誘導機構についてはいくつかの機序が考えられているが、未だ不明な点が多い。このアポトーシス調節機構に対する、甲状腺ホルモン受容体の作用機序につき検討した。 A. 小胞体ストレス下の遺伝子改変マウスの膵臓(主にβ細胞)・腎臓(血管内皮細胞、メサンギウム細胞)におけるストレス応答蛋白、アポトーシス関連蛋白の発現レベル、キナーゼ活性の検討:甲状腺ホルモン受容体ノックアウトマウスに高カロリー食を与え、膵臓、腎臓、白色脂肪組織、褐色脂肪組織を回収する。それぞれの臓器における、小胞体ストレス応答蛋白(PERK、elf2a、ATF4、 CHOP)とその下流にあるアポトーシス関連蛋白(Bcl-2、Caspase)の発現、キナーゼ活性の検討を行った。高カロリー食で飼育した甲状腺ホルモン受容体ノックアウトマウスでは、高血糖とインスリン分泌能の低下が見られた。膵島ではeIF2αとATF4の発現の低下が見られた。 B.転写因子ATF4の発現調節における甲状腺ホルモン受容体の作用の検討:小胞体ストレスが軽減されない細胞では「恒常性の維持」から「アポトーシス」へと変換される。この過程でのATF-4の産生は、アポトーシス促進性の転写因子であるCHOP/GAD153の産生へとつながる。このことからATF-4の発現調節は「恒常性の維持」から「アポトーシス」への変換に関与している可能性が考えられている。甲状腺ホルモン受容体ノックアウトマウスではATF-4の発現低下が見られ、このことが抗ストレス作用の低下の原因と考えられた。
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[Journal Article] Neutrophil gelatinase-associated lipocalin levels associated with cardiovascular disease in chronic kidney disease patients.2014
Author(s)
Furuya F, Shimura H, Yokomichi H, Takahashi K, Akiyama D, Asakawa C, Okamura A, Motosugi A, Haraguchi K, Yamagata Z, Kobayashi T.
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Journal Title
Clin Exp Nephrol.
Volume: 18
Pages: 778-783
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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