2013 Fiscal Year Research-status Report
ATLヒト化マウスを用いた腫瘍化機構と新規同定癌幹細胞分画の解析による治療法開発
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24591383
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
矢持 忠徳 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特任研究員 (80306844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 信和 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (10334278)
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Keywords | 癌幹細胞 / ATL |
Research Abstract |
本研究の目的は、ATL患者の検体を用いてATLのがん幹細胞(ATL-CSCs)を同定することである。戦略は以下のように行う。癌幹細胞の特徴の一つである生着能を持つ細胞集団を連続的に維持する連続移植継代を成功させる。その連続移植継代株には癌幹細胞が存在するはずであり、その細胞集団から癌幹細胞を同定する。 その癌幹細胞は細胞表面マーカーにより定義される。従って実験モデルとしては典型的なATLの発現パターンを示す連続移植継代株が必要である。しかしながら現在までに作成した連続移植継代株の細胞集団にはATLの代表的なマーカーであるCCR4を発現していない。 我々は1昨年ATL患者末梢血からCD3HI CD4+においても連続移植継代が可能であることを報告しているがこれにおいて、連続移植継代中にCD3HIの細胞集団がCD3Loへと変化しそのまま継代が可能になった。このことはCD3HIの細胞集団がCD3Loへ変化できることを意味しその後、生着能を獲得するのでは無いかと予想した。我々はそのような背景から患者由来のCD3 Lo由来の細胞集団からも生着能をもつ細胞集団が存在するのではないかと着目したところ生着日数は明らかにCD3HIに比べて要するがCD3Loにおいても生着することが確認できた。またそのCD3LoのPhenotypeを確認したところ5代目に当たる細胞集団においてCCR4+の発現をついに確認できた。 さらにその細胞集団は、CD4+, CD5+, CD25+, CD3Loと、いわゆるATL Phenotypeに類似した細胞集団を得ることが出来た。またこの連続移植継代株の脾臓単核球のHTLV1 Major Integration siteは移植した患者末梢血単核球のものと同一でウイルスロードは100%を示した。現在はそのPhenotypeの変化がどのように起こるか検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一番の目標であった連続移植継代株のATLのPhenotypeが誘導できた。 さらにこの細胞は患者とのHTLV1のMajor Integration siteも同一であった。 またウイルスロードも100%を示し、この移植系がATLの発症機構の解析に 使用可能であることを示唆している。
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Strategy for Future Research Activity |
CD3Loの細胞集団は1代目においてCCR4を発現していなかったが、 5代目においては発現していた。そのメカニズムを検証する。 またその他の連続移植継代株においても誘導可能か検証する。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] CADM1 expression and stepwise downregulation of CD7 are closely associated with 2 clonal expansion of HTLV-1-infected cells in adult T-cell leukemia/lymphoma2014
Author(s)
Seiichiro Kobayashi, Kazumi Nakano, Eri Watanabe, Tomohiro Ishigaki, Nobuhiro Ohno, Koichiro Yuji, Naoki Oyaizu, Satomi Asanuma, Makoto Yamagishi, Tadanori Yamochi, Nobukazu Watanabe, Arinobu Tojo, Toshiki Watanabe, Kaoru Uchimaru
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Journal Title
Clinical Cancer Research
Volume: In Press
Pages: In press
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Adult T-cell leukemia cells are characterized by abnormalities of Helios expression that promote T cell growth2013
Author(s)
Satomi Asanuma, Makoto Yamagishi, Katsuaki Kawanami, Kazumi Nakano, Aiko Sato-Otsubo, Satsuki Muto, Masashi Sanada, Tadanori Yamochi, Seiichiro Kobayashi, Atae Utsunomiya, Masako Iwanaga, Kazunari Yamaguchi, Kaoru Uchimaru, Seishi Ogawa andToshiki Watanabe,*
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Journal Title
Cancer Science
Volume: 104
Pages: 1097 1106
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] The CD7 vs CADM1 plot in FACS is useful for selecion of advanced HTLV-1 carriers2013
Author(s)
Kobayashi S, Watanabe E, Ishigaki T, Ohno N, Yuji K, Nakano K, Yamochi T, Watanabe T, Watanabe N, Tojo A, Uchimaru K,
Organizer
第75回日本血液学会学術集会
Place of Presentation
ロイトン札幌
Year and Date
20131011-20131013
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