2014 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変マウスを用いた血球特異的GTPase RhoFの機能解析
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24591416
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
勝見 章 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (80378025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 正 名古屋大学, 医学部附属病院, 教授 (30314008)
天野 睦紀 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90304170)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Rhoファミリー / リンパ球 / ノックアウト |
Outline of Annual Research Achievements |
フィロポディアはアクチンに富むスパイク状の細胞突起であり、細胞の遊走、血管新生、貪食等に必要である。フィロポディアを制御する分子はRho GTPaseの一種Cdc42とRhoFのみである。Cdc42ノックアウトマウスは胎生致死を来たし血球特異的なCdc42コンディショナルノックアウトマウスは骨髄系前駆細胞の増加と赤血球造血のブロックを示し骨髄増殖性疾患を来す。このことからフィロポディアは正常造血に必須であると考えられている。RhoFは脊椎動物以降の骨髄、リンパ球等にのみ発現する低分子量GTPaseであり、Cdc42を介さない特徴的な長いフィロポディア形成を制御している。RhoFの下流エフェクターは殆ど同定されておらずノックアウトマウスも未報告であり、その造血細胞における機能は不明である。研究代表者らはRHOFコンディショナルノックアウトマウス作製により血球系におけるRhoFの機能解析を計画した。ターゲティングベクターmRHOF KO/pNTをES細胞にエレクトロポレーションにより導入し相同組換え体を単離、同定した。これをC57BL/6Jマウスより採取した胚盤胞に注入し、回復を待って仮親の子宮に移植した。仮親から生まれたターゲットアレルを持つキメラマウスをCAG-FLPe Tgマウスと交配することによりコンディショナル(flox)アレルを持つマウスを得る事が出来た。floxアレルを持つマウスとCAG-Cre Tgマウスと交配することにより全組織でRHOFを欠損したマウスを得る事が出来た。RHOF欠損マウスはメンデルの法則に従い出生し、胎生致死ではないことが判明した。末梢血液細胞数、血小板機能等は野生型と差がなかった。胸腺、脾臓等を解析した結果、RHOF欠損マウスにおいて脾臓の辺縁領域の低形成が見られた。RHOF欠損により脾臓におけるBリンパ球の分化異常の可能性が示唆された。
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[Journal Article] RhoF promotes murine marginal zone B cell development.2014
Author(s)
Kishimoto M, Matsuda T, Yanase S, Katsumi A, Suzuki N, Ikejiri M, Takagi A, Ikawa M, Kojima T, Kunishima S, Kiyoi H, Naoe T, Matsushita T, Maruyama M.
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Journal Title
Nagoya J Med Sci.
Volume: 76
Pages: 293-305
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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