2014 Fiscal Year Annual Research Report
MRI-CFD融合解析を用いた脳動脈瘤発生機序、成長予測に関する研究
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24591760
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡邉 嘉之 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20362733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤中 俊之 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 研究員 (00359845)
和田 成生 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (70240546)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 計算流体力学 / 脳動脈瘤 / MRI / 血流計側 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年3月末までで合計36例に4D-PC-MRAおよびCFD解析を行った。前年度の結果から動脈瘤分岐後血管の出口条件を計測値と合致させても、動脈瘤内の血流指標に大きな差を認めなかった。しかしながら、MRでの計測値とCFDの計算値では解離が認められるため、今後は入口、出口条件だけでなく、瘤内の血流値などを補正に用いる計算法の確立などが必要と考えられた。今回の結果からは、入力動脈のみの設定で計算を行っていく予定である。現在は経過観察されている症例および期間は少ないが今後は血流指標と動脈瘤増大、破裂の有無を観察していく予定である。 また4D-PC-MRAのみの血流情報に注目し、脳動脈瘤内の血流パターンの分析を行った。 未破裂脳動脈瘤患者10症例(M:F=2:8,平均年齢63.8才:34-74才)、11動脈瘤(平均サイズ7.1mm、4.4mm-16.7mm)を対象とした。動脈瘤は内頸後交通動脈分岐部 4例、内頸眼動脈分岐部 2例、内頸前脈絡叢動脈分岐部1例、ICA先端部 1例、脳底動脈先端部 2例、前交通動脈1例であった。3T-MRI装置(Philips社製 Achieva TX)にて4D-PC-MRAを撮像した。得られた画像はGT-FLOWを用いて流線を母血管および動脈瘤内に表示した。 すべての動脈瘤にて瘤内血流の流線を得ることが可能であった。その流線パターンは以下の4つに分類可能であった。単純血流型(1つの流れ):4例、分離血流型(2つの流れ):2例、血流交差型(瘤内に2つの交わる流れ)4例、頂点血流型(1つの流れとは別に血流あり):1例。動脈瘤を終末型(4例)、側壁型(7例)に分けると、終末型の2例は血流分離型、1例は単純血流型、1例は血流交差型であった。上記の結果より4D-FLOW MRIを用いて動脈瘤内の血流動態の可視化が可能であった。今後は個々の血流パターンから増大や破裂リスクの評価確立が望まれる
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