2013 Fiscal Year Research-status Report
バイオマーカーとして核磁気共鳴画像を用いた非アルコール性脂肪性肝炎の病態解析
Project/Area Number |
24591761
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大西 裕満 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20452435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 雅敏 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00346206)
巽 光朗 大阪大学, 医学部附属病院, 講師 (60397700)
金 東石 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80283753)
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Keywords | 磁気共鳴画像 / 非アルコール性脂肪肝炎 / 鉄 / 脂肪 / T2*値 / 定量 |
Research Abstract |
本研究は磁気共鳴画像(MRI)の技術を用いて肝臓の脂肪あるいは鉄沈着評価を行い、最終的には非アルコール性脂肪肝炎の病態モデルを解析することを目的としている。 2年目にあたる本年度は、鉄-脂肪-水ファントムを用いた検討と非アルコール性脂肪肝炎モデルマウス(STAM Mice)を用いた検討を行った。 鉄-脂肪-水ファントムを用いた検討では、人体の脂肪組織に近い成分を有するオイルを用いて、種々の濃度の脂肪あるいは鉄を含有するファントムを作成し、IDEAL-IQ法を用いてMRIの撮影を行った。そして、その脂肪分画、T2*値の妥当性について検討した。 非アルコール性脂肪肝炎モデルマウスを用いた検討では、(1)標準高脂肪食、(2)鉄過剰高脂肪食1、(3)鉄過剰高脂肪食2、の3群で飼育を行い、それぞれ肝組織への鉄沈着の程度の異なる非アルコール性脂肪肝炎の個体を作成した。そのマウスに対して近隣の施設でMRI撮影を行い、肝組織における脂肪および鉄(T2*値)の定量を行った。現在、病理組織像における脂肪および鉄沈着の程度との相関について解析中である。 また、鉄過剰症を有する臨床症例を対象とした肝臓をはじめとする臓器への鉄の蓄積の程度をMRIのIDEAL-IQ法を用いて評価する臨床試験が始まった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度に施行予定であったファントム実験を本年度に行うことができた。また、平成25年度に施行予定であったモデルマウスを用いた検討も本年度に行うことができた。ただし、こちらに関しては平成26年度に追加の検討が必要と考えている。さらに平成26年度に予定されていた臨床症例を対象とした検討も本年度に始めることができた。 以上より、平成24年度においては当初の予定からは進行にやや遅れが生じていたが、今年度はほぼ回復したと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度においては、引き続き非アルコール性脂肪肝炎疾患モデルマウスを用いた検討を行う予定である。また、鉄過剰症症例を対象とした検討も引き続き行っていく予定である。年度の後半では、それまでの研究の統括を行い、学会発表あるいは論文作成を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の3月に行われた実験については費用の請求が次年度にまわっており、その分が次年度使用に持ち越されたためです。 次年度使用分については、平成25年度の3月に施行した実験に対する請求の支払いに使用する予定です。翌年度分として請求した助成金に関しては、追加実験や論文作成などの費用に使用します。
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