2012 Fiscal Year Research-status Report
定量的コンピュータ断層血流評価とオミックス情報による肺癌の標準治療効果予測
Project/Area Number |
24591762
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大野 良治 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30324924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 善博 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20291453)
伊藤 智雄 神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (20301880)
神山 久信 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (30546487)
吉川 武 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40332788)
杉村 和朗 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00136384)
眞庭 謙昌 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50362778)
竹中 大祐 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60258233)
松本 純明 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60397833)
西村 英輝 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80444610)
小谷 義一 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90403287)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Perfusion CT / Low-Dose / Quantitative Imaging / Lung cancer / 灌流CT / 低線量 / 定量的画像解析 / 肺癌 |
Research Abstract |
神戸大学医学部附属病院放射線部の320列面検出器型CT(Area-Detector CT: ADCT)にて標準治療が施行される臨床病期Stage IIIA, IIIB及びIVの非小細胞肺癌患者(n=32)の治療前Perfusion ADCTを既発表のプロトコールにて施行し,得られたデータに画像ノイズを付加し,擬似的低線量CTを新たに開発した画像再構成法を用いて作製した。あわせて,現在開発中の定量的肺結節血流解析ソフトを肺動脈・気管支動脈二重支配対応に改良を行い,患者より実際に得たPerfusion ADCTと擬似低線量Perfusion ADCTデータを既開発及び改良された解析ソフトにて解析を行い,どの程度の低線量CTにてPerfusiion ADCTが可能であるかを統計学的に検討した。 (2)非小細胞肺癌患者の標準治療前Omics情報に関する検討 (1)にてPerfusion ADCTが施行された非小細胞肺癌患者(n=32)に対して治療前に生検などにて種々の検体を得た。あわせて,非小細胞肺癌患者にたいして呼吸器内科及び放射線腫瘍科にて化学療法,放射線治療や化学放射線治療などの標準治療を行い,早期治療効果の評価をResponse Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST)評価と定期検査としてのPerfusion ADCTによる治療効果判定を行い,データ集積を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)本研究における基礎的検討である肺癌患者のPerfusion ADCTデータ取得及びソフト開発及び改良がおこなわれていること。 2)本研究におけるPerfusion ADCTの臨床応用に向けた低占領下に対するシュミレーション実験が終了し,その結果を撮像法,造影剤投与法及びソフトの低線量Perfusion CTへの対応などのさまざまな改良のためにデータを有効活用し,次年度からのさらなる臨床患者集積を安全かつ効率的に行うことを可能にしていること。 3)肺癌患者の組織及び病理診断を行うための検体の収集は行われていること。 4)保存的治療の効果判定を行うための必要な画像検査を他診療科と共同して行っており,脱落症例が現時点ではいないので,順調に奨励登録が進んでいること。
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Strategy for Future Research Activity |
1)Perfusion ADCTによる定量的肺癌血流評価法開発における臨床検討:前年に開発した再構成を用いた低線量Perfusion ADCTを神戸大学医学部附属病院放射線部にて臨床病期Stage IIIA, IIIB及びIVの非小細胞肺癌患者(n=80)に対して治療前に施行するとともに,改良された定量的肺血流解析ソフトにて解析を行う。 なお,低線量Perfusion ADCT用画像再構成法および肺動脈・気管支動脈二重支配対応定量的血流解析ソフトの改良は前年の解析結果などをもとに必要に応じて行う。 2)非小細胞肺癌患者の標準治療前Omics情報に関する検討:1)にて低線量Perfusion ADCTが施行された非小細胞肺癌患者(n=80)に対して治療前に得た種々の検体を引き続き本学質量分析総合センターにおける各種組織分析装置にて網羅的探索を行い,プロテオミックス解析やメタボロミックス解析を行い,Omics情報を得る。あわせて,1)および2)にて評価された非小細胞肺癌患者に呼吸器内科及び放射線腫瘍科にて標準治療と経過観察を行い,早期および1ないし2年後の治療効果をRECIST評価にて行う。 3)画像バイオマーカー及びOmics情報の融合に向けた臨床的検討:1)および2)において評価されたPerfusion ADCTによる画像バイオマーカーとOmics情報および標準治療の早期治療効果より,①画像バイオマーカー単独, ②Omics情報単独及び③それらの融合による定量的標準治療効果予測能を統計学的比較検討するとともに,オーダーメイド治療を行うための重要な画像バイオマーカーやOmics情報を同定する。 これらの研究成果は国内学会や国際学会にて研究成果を積極的に発表する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1)引き続きソフト開発及び高速化や改良を加えるために,DELL社製並列演算機能搭載画像解析用コンピューターを作成し,開発を進める。あわせて,画像解析の効率化を図り,症例数増加に対応する。 2)本年度購入したPCを画像サーバーとしても使用してるが,画像データの保存量の増加に伴い外部ハードディスクなどの増設を行うとともに,磁気テープなどの複数の保存媒体により,データ保存に万全を期す予定である。 3)Omics解析を行うための機材などをレンタルし,Omicsデータベースの作成に取り掛かる。 4)必要に応じて国内外に調査や研究に関する意見交換などの出張を行うとともに,国内・外学会にて積極的に研究成果を発表し,意見交換を図る。 5)本年度得た研究成果を海外一流誌に投稿し,発表を目指す。
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Research Products
(7 results)