2012 Fiscal Year Research-status Report
アルツハイマー型認知症の機能画像解析システムの開発
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24591786
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター |
Principal Investigator |
松田 博史 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 脳病態統合イメージングセンター, センター長 (90173848)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 神経科学 / 認知症 / 脳神経疾患 / 放射線 / 解剖学 |
Research Abstract |
アルツハイマー病脳における11C-PiB PET画像によるアミロイド蓄積の定量的評価において、脳萎縮による部分容積効果の結果生じる蓄積量の過小評価を補正する必要がある。これは、PETの空間解像力が4mm程度であるのに対し、大脳皮質の厚さは正常でも平均3mm台のためである。通常、この補正にはMRIが用いられてきたが、特に高磁場MRI装置では、幾何学的歪みのために、PET画像との位置登録に誤差が生じる可能性が指摘されてきた。本年度の検討では、PET/CT装置で得られる、幾何学的歪みのみられないCT画像を用いて部分容積効果補正を行う方法を検討した。 この補正においては、CT画像から灰白質および白質画像を精度良く抽出することが必要である。この目的でStatistical Parametric Mapping2008年版のsegmentationにおけるガウス分布数に関してMRIでのデフォルト値に変更を行った。この変更によりCT画像から抽出された灰白質および白質画像は、MRIから抽出されたそれらと0.943~0.975と高い相関を得ることが可能となった。CT画像の灰白質画像と白質画像を用いて、11C-PiB PET画像の部分容積効果補正を白質成分を差し引いた灰白質画像をPETのpoint spread functionで重畳した後にPET画像を除することで行い、MRIを用いて補正を行った場合との補正画像における誤差を測定したところ、8%の低値にとどまった。 これらのことから、11C-PiB PET画像をPET/CTでのCT画像を用いて部分容積効果補正を行うことが可能であることが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アミロイドPETの部分容積効果補正をCTで行う手法において、解析パラメータを検討し、segmentation精度を向上させることができた。また、MRIによる部分容積効果補正法をCTに応用することができ、歪みによる誤差のない補正が可能となった。この方法は、通常PET/CTで撮像されるCT画像を応用することができ、臨床的有用性が高いと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
CT画像のsegmentationが失敗する例が1割程度みられた。この原因は、CT画像からAC-PCラインを設定することは困難なため、AC-PCラインを基準とするsegmentation手法が応用し難いためと考えられた。これには、最初にX線CTの標準脳画像にStastical parametric Mappingによる線形変換を行うことで解決すると思われる。また、最終的な部分容積効果補正画像のマスキングの方法によって得られる結果が異なると思われるため、最適のマスキング手法を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
アミロイドPETトレーサであるPiB合成用試薬の値下げにより、当初の消耗品費に余剰が発生した。この余剰金は、消耗品費である次年度の合成用試薬の購入に充当する。この充当により、より多数例での撮像が可能となり、より精度の高い健常高齢者データベースの構築に繋がる。
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[Presentation] Hippocampal Glucose Metabolism is Reduced in Some, but not All Patients with Alzheimer’s Disease: The Ishikawa Brain Imaging Study
Author(s)
Matsunari I, Samuraki M, Shima K, Chen W, Noguchi-Sinohara M, Ono K, Yoshita M, Miyazaki Y, Matsuda H, Yamada M
Organizer
The 25th Annual Congress of the European Association of Nuclear Medicine
Place of Presentation
Milsno Congressi,Milano,Italy
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[Presentation] Inter-institutional reproducibility of rest- and acetazolamide-rCBF in normal, assessed using a dual 123I-iodoamphetamine administration technique with a quantitative SPECT reconstruction package
Author(s)
Yamauchi M, Imabayashi E, Matsuda H, Nakagawara J, Shimosegawa E, Hatazawa J, Suzuki M, Fukuda K, Iihara K, Iida H
Organizer
The Society of Nuclear Medicine 59th Annual Meeting
Place of Presentation
Miami Beach Convention Center,Florida,United States
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