2014 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー型認知症の機能画像解析システムの開発
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24591786
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
松田 博史 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 脳病態統合イメージングセンター, センター長 (90173848)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | PET / アミロイド / CT / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
アミロイドPET画像に対してPET/CT装置にてPETと連続して撮像されるCTを用いた部分容積効果補正法を開発することを目的とする。CTはMRIに比べ安価であり、組織コントラストは低いものの空間分解能に優れ、幾何学的歪みもなく部分容積効果補正には適していると考えられる。臨床的にアルツハイマー病と診断されアミロイドPET製剤である[11C]PiBの異常集積が認められた患者9名と,認知機能障害がなく,[11C]PiBの異常集積が見られなかった健常者11名である。すべての被験者に対して同意を得たのち,PET/CTおよびMRI撮像を行った。CTおよびMRI画像から抽出された灰白質画像にPETの空間分解能を重畳積分し、白質成分を差し引いたPET画像を除することにより部分容積効果の補正を行った。補正前、補正後の両画像にアミロイドが最も蓄積しない参照領域である小脳皮質の集積値で全脳の集積を除することにより、灰白質におけるアミロイド蓄積量を正規化した。 CTとMRIから抽出された灰白質画像を比較したところ、CTでは脳回構造がやや不明瞭な点以外、両者は概ね同等であった。CTによる部分容積効果補正前後でアミロイドPET画像を比較すると、健常者とAD患者のアミロイド蓄積量の差が、補正後に有意に増大した。 CTとMRIによる部分容積効果後の画像を比較すると、MRIによる補正の方がCTによる補正に比較し、特に前頭葉やシルビウス裂周囲皮質でアミロイド蓄積量が有意に多い結果であった。ただし、CTとMRIによる部分容積効果後の画素値には高い相関がみられ、MRIによる補正値はCTによる補正値よりもほぼ一様に20%程度高い値を示した。このことから、CTでの補正値に一様に1.2を乗ずることによりMRIの補正値に変換することが可能であった。
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[Presentation] 認知症の画像診断2014
Author(s)
松田博史
Organizer
第19回認知神経科学会学術集会
Place of Presentation
東京 東京大学伊藤国際学術研究センター
Year and Date
2014-07-26 – 2014-07-27
Invited
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