2014 Fiscal Year Annual Research Report
PLGA微小気泡による新しい腫瘍特異性超音波造影剤の開発
Project/Area Number |
24591809
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
対馬 義人 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20375546)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 超音波断層法 / 超音波造影剤 / マイクロバブル / ナノバブル / 抗EGFR抗体 / Cetuximab |
Outline of Annual Research Achievements |
Perfluoroctyl bromide (PFOB)を封入したpoly (lactic-co-glycolic) acid (PLGA) nanobubbleの表面にpolyethylene glycol (PEG)を付加することによって超音波検査によって観察可能なPEG-PLGA-PFOB-nanobubble (NB)を作成した。これにStreptavidinを介してCetuximabを結合させ、Cetuximab-PEG-PLGA-PFOB-NBとした。この合成には数日以上を要し、合成時間の短縮はいまだ大きな課題である。Epidermal growth factor receptor (EGFR)の発現が明らかとなっているヒト乳癌細胞であるMDA-MB-231に対する特異的集積性を検討するために、これを培養し、in vitroにおいてこのNBが腫瘍細胞に内在化されている様子をfluorescence microscope (FM)にて確認した。この現象はコントロールとして用いたCetuximabでラベルされていないNBでは全く認められなかったことから、腫瘍選択性が発揮されているものと判断される。次にこのがん細胞をnude mouseに異種移植し、in vivoでの検討を行った。Cetuximab-PEG-PLGA-PFOB-NBが腫瘍内に到達する様子は超音波検査にて観察可能であった。組織学的検討では、Cetuximab-PEG-PLGA-PFOB-NBが腫瘍内の主に潰瘍あるいは壊死周囲に蓄積している様子が観察されたが、その腫瘍内集積は不十分である印象である。なぜ腫瘍の潰瘍あるいは壊死周囲に多く集積するのかは不明であり、腫瘍のvascularityや血管のpermeabilityなどが関与しているのかもしれない。Cetuximab-PEG-PLGA-PFOB-NBが腫瘍に一定の選択性をもって集積していることは確認できたが、その他の様々な要素が集積に関与していると考えられ、さらなる検討が必要である。
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Research Products
(3 results)