2014 Fiscal Year Annual Research Report
ナノキャリア「ラクトソーム」を利用した放射性分子イメージングプローブの開発
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24591821
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Research Institution | Tohoku Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
山本 文彦 東北薬科大学, 薬学部, 准教授 (40253471)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 分子イメージング / ラクトソーム / 放射性標識合成 / 腫瘍 / PET / SPECT / マウス / インビボ |
Outline of Annual Research Achievements |
腫瘍認識能を有する放射性ナノキャリア「ラクトソーム」の新たなドラッグデザイン改良とその効率的合成法の確立を遂行した。 25年度に効率的合成手法を確立した末端NH基を有する両親媒性ポリマーを使って、I-125標識SIB導入検討を行ったが目的物は得られなかった。非放射性予備実験での成功条件などを精査した結果、トレーサーレベルで親水性基末端に疎水性のSIBを導入するためには、加熱や精製のみならず反応に使用する溶媒が極めて重要な役割を持つことが強く示唆された。本研究期間内に達成できなかったものの、新たな課題として関連研究の科研費が採択されたので今後もさらに継続し、DMSOやDMFなどの両親媒性溶媒に焦点を絞った標識条件を検討し目的を達成する予定である。 定量評価モデルを用いたラクトソームABC現象回避法条件探索の検討中に、ラクトソームに内包するI-125標識BzPLLAの標識反応が突然進行しなくなる問題が発生した。このような問題は起こることがこれまでにも指摘されていたが、I-125SIB導入の基質となるH2N-PLLAが保存中に酸化されるなど鮮度が反応に大きく影響することが考えられた。しかしながら実際にNMRやマススペクトルなどでは基質の構造変化を明らかにすることはできなず、そのため標識合成を行うまで目的物を得られるか否かがわからないことが問題であった。しかしながら、本問題解決の途上でIRスペクトル解析が反応基質を選別するのに有効であることを見出した。腫瘍モデルマウスを用いたABC定量評価も可能であることが示されたため、今後はABC現象を回避するための免疫寛容条件の探索や、新しいデザインのラクトソームのABC軽減効果を探る予定である。またミクロオートグラムの予備的実験も成功したので、ABC現象における放射能分布の組織レベル、細胞レベルでの可視化の道が拓けると考えている。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] COX-2イメージングを目的としたニメスリド誘導体の脳移行性評価2015
Author(s)
山本由美, 荒井潤, 比佐拓矢, 岡安明日香, 大 明代, 齋藤陽平, 山本文彦, 向高弘, 大嶋孝志, 前田稔, 大久保恭仁
Organizer
日本薬学会第135年会
Place of Presentation
神戸
Year and Date
2015-03-26 – 2015-03-28
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[Presentation] Chemotherapy and Radionuclide Therapy Using 90Y-DOTA-Lactosome after Percutaneous Ethanol Injection Therapy Compared with Using Doxorubicin and Pegylated liposomal doxorubicin2014
Author(s)
Kensuke Kurihara, Motoki Ueda, Isao Hara, Eri Hara, Kohei Sano, Akira Makino, Eiichi Ozeki, Fumihiko Yamamoto, Hideo Saji, Kaori Togashi and Shunsaku Kimura
Organizer
27 th Annual Congress of the European Association of Nuclear Medicine
Place of Presentation
Gothenburg, Sweden
Year and Date
2014-10-18 – 2014-10-22
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