2014 Fiscal Year Annual Research Report
根治的放射線治療後再発食道癌に対する高精度放射線治療技術を用いた臨床試験
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24591842
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐々木 智成 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10380437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩山 善之 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (10323304) [Withdrawn]
中村 和正 九州大学, 大学病院, 准教授 (20284507)
吉武 忠正 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40452750)
本田 浩 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90145433)
大賀 才路 九州大学, 大学病院, 助教 (90380427)
寺嶋 広太郎 独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), その他部局等, その他 (40627676) [Withdrawn]
山口 俊博 九州大学, 学内共同利用施設等, 助教 (00419607)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 食道癌 / 根治的放射線治療 / 再発 / 再照射 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では当初の予定では初年度にプロトコルを作成し、線量増加試験として食道癌の根治療法再発後の放射線治療についての研究を行う予定であった。プロトコル作成のため、過去の再照射例の治療成績を検討したところ、当初予定の30-40Gy程度での救済例はなく60Gy以上の照射が必要と考えられた。その結果、線量増加試験ではなく50Gy程度の照射による有効性・安全性試験として行う方針に変更した。 平成25年度には症例数の調査を行ったところ、プロトコル作成の段階で年間の登録数が従来考えていたよりも少ないことが判明した。すなわち、近年では再照射の依頼は減少し、九州大学の場合年間で1例程度しか症例がなかった。また、模擬症例を用いて治療計画をおこなったところ、IMRTを併用したとしても胸部食道の場合は気管や大動脈などの周囲リスク臓器の線量を十分に低減することは困難と考えられた。 H26年度は九州大学病院に導入されたTrueBeamSTx(2.5mm MLC搭載)を用いた治療計画を模擬的に施行したが、再発病変への線量を低減しつつ気管・大動脈などの周囲臓器への線量の低減と肺線量の増加の抑制は十分に両立することができなかった。最終的に本研究課題である臨床試験についてプロトコル作成の段階で臓器の耐容線量を許容できるような線量制約を守るプロトコルの作成は困難と判断され試験を実行することができなかった。これらの研究結果はH27年度の日本放射線腫瘍学会学術集会にて公表を予定している。
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