2013 Fiscal Year Research-status Report
がん幹細胞の放射線応答を指標とした至適な放射線治療効果増強法を目指した基礎的研究
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24591860
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
秋元 哲夫 独立行政法人国立がん研究センター, 臨床開発センター, 分野長 (10261851)
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Keywords | 放射線感受性 / がん幹細胞 / HPV感染 / 頭頸部癌 / 放射線治療 / 治療抵抗性 |
Research Abstract |
本研究課題は、”がん幹細胞の放射線応答を指標とした至適な放射線治療効果増強法を目指した基礎的研究”である。25度はin vitroでの研究に加えて頭頸部癌に対する放射線治療症例の臨床材料を用いて、がん幹細胞の表面マーカー解析とそれに関連する分子および遺伝子関連の発現マーカー解析を行った。現在も発現解析を継続しているが、がん幹細胞マーカーと発現の多寡とHPV感染の指標であるp16発現の間に、逆相関の傾向があることを確認している。また、p16発現陽性例で予後良好、p16陰性でかつがん幹細胞マーカー陽性で予後不良の傾向にあることを確認している。これらの結果と、治療成績や再発形式との相関や関連をさらに詳細に解析して、放射線治療の感受性や反応性とがん幹細胞ならびに関連する遺伝子や分子マーカー発現が治療結果に与える影響について明らかにする。26年度も今研究を継続して、対象症例の拡大、対象疾患の拡張などをして、がん幹細胞マーカーが放射線応答の指標となり得るか、またそのような場合にはその機序はどのようなものであるかを明らかにしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに臨床例での発現解析が順調に実施できており、今後はさらに症例数を増やして解析をする予定である。また、EGFRなどの他の分子の発現についても解析予定であり、当初の計画に沿って進捗していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床検体を含めて治療成績との相関解析は、その基礎データは十分と考えている。今後はその背景にある機序へのアプローチを、in vitroの系(系統)なども含めて進めていく予定である
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度は臨床検体の解析を中心に行ったため、in vitroで使用をしている消耗品などの購入を今年度に延期したため。 今年度は当初の予定通りの研究を進めて行く予定である
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Research Products
(5 results)