2015 Fiscal Year Research-status Report
薬剤代謝遺伝子/BOXes/DAMPs解析による肝移植後薬剤性肝障害診断
Project/Area Number |
24591861
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
武田 郁央 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (90420033)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川岸 直樹 東北大学, 大学病院, 准教授 (00333807)
赤松 順寛 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (50302112) [Withdrawn]
戸子台 和哲 東北大学, 東北メディカルメガバンク機構, 助教 (50581641)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 薬剤性肝障害 / 肝移植 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き東北大学病院にて肝移植を施行した患者の周術期に血液、尿、肝組織サンプルを採取・保存を行った。 1.肝組織DNAを用いた薬剤性代謝遺伝子のSNP (single nucleotide polymorphism)の解析は、採取・保存したグラフト肝およびレシピエント肝からのDNA精製、およびRT-PCR法による薬剤性代謝遺伝子のSNP解析は予定通り行えている。 2.移植後経時的なレシピエントのリンパ球における薬剤性代謝遺伝子のmRNAを末梢血リンパ球より精製したRNAを用いて解析中である。しかし、昨年度同様、移植後1週間程度は強い免疫抑制によると考えられる末梢血球の減少およびRNA量の著しい低下を認めた。 3.肝移植後経時的に採取・保存されている血清・尿サンプルを用いたビリルビン酸化物質の解析による肝細胞障害の評価については、サンプル数が蓄積されたタイミングで各種測定キットを購入の上で行う予定である。HPLC法によるビリルビン酸化物質測定に関しても、サンプル数の蓄積状況を見つつ測定系の確立を進めている。 4.臨床経過の指標となる肝移植前後における生化学的肝機能検査、免疫抑制剤(タクロリムスまたはサイクロスポリン)の血中濃度、C-reactive protein、カルシトニン、βDグルカン、エンドトキシンなどの測定を継続して行った。ELISAによる各種サイトカイン測定に関しては、サンプル数が蓄積された時点で測定キットを購入の上で行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成27年度において、レシピエントの移植前の全身状態悪化などにより肝移植に至らないケースもあり、見込まれたサンプル数が収集できていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
移植を行うタイミングを適切に判断することなどにより移植断念症例を最小化する努力を、消化器内科医と協力して今後も継続していく。
|
Causes of Carryover |
今年度の検体解析は昨年度に既に購入済みの試薬や検査キットを用いて行ったため、未使用となった助成金が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
検体解析の進行状況に合わせて、必要となる検査キットの購入や学会参加のための費用に使用する予定である。
|