2014 Fiscal Year Annual Research Report
分子免疫病理学的アプローチによるNotch経路解析ー炎症性血管疾患治療への応用
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24591872
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
小林 昌義 藤田保健衛生大学, 医学部, 准教授 (60329381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 裕司 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (00528739)
山本 清人 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10298359)
古森 公浩 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40225587)
坂野 比呂志 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (80584721) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | バージャー病 / Notch経路 / 炎症性浸潤細胞 / 免疫組織化学 / 病理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、新たなバージャー病罹患動脈の標本を得ることができず、以前より所有しているparaffin固定標本を用いて炎症性浸潤細胞のマーカーであるCD3、CD4の発現につき病理学的、免疫組織化学的に検討した。またNotch経路の活性化を評価するためにNotch1、3受容体の発現を免疫組織化学的に検討するとともにそのリガンドであるJagged-1、4、Delta-1、Delta-4、さらにその下流の転写因子であるHes-1、2の発現を免疫組織化学的に確認した。 その結果、CD3、CD4の発現については両者ともに閉塞した動脈内の血栓および内膜にその発現を観察することができた。またNotch1、3受容体については標本の活性化が落ちていたことが主原因と思われたがトリプシン処理、microwave heatingによるpretreatmentを施すも活性がretrieveできず、その発現は血栓の炎症性浸潤細胞に認められるにとどまった。Notch経路におけるリガンドであるJagged-1、4、Delta-1、4、Hes-1、2の発現については中膜における平滑筋組織、vasa vasorumにおける内皮細胞、および内弾性板に沿うような形で侵入する平滑筋組織および血栓内の炎症性浸潤細胞にその発現を認めた。 今回の実験では定量的な評価までには至らなかったが、バージャー病罹患動脈においてはNotch経路の活性化が上流、下流におけるリガンドの発現により確認されたことから、この経路が炎症性浸潤細胞および平滑筋の増殖、誘導、ひいては閉塞機転に関わっていることが示唆された。
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Research Products
(13 results)