2014 Fiscal Year Annual Research Report
逆流性食道炎に伴う食道発癌における炎症反応制御と発癌抑制効果の関連
Project/Area Number |
24591935
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
尾山 勝信 金沢大学, 大学病院, 助教 (70460350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伏田 幸夫 金沢大学, 医学系, 准教授 (10301194)
藤村 隆 金沢大学, 医学系, 准教授 (50262580) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 食道発癌 / 炎症発癌 / マウスモデル / NF-κB |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス食道逆流モデルの作成:十二指腸液食道逆流モデルと胃十二指腸混合液食道逆流モデルを手術的に作成した。当初は術後生存が困難であったが、手技の安定に伴い一定の生存率が得られるようになった。手技安定後の生存率はそれぞれ、十二指腸液食道逆流モデル:63%、胃十二指腸混合液食道逆流モデル:58%であった。手術作成モデルとしての手技は確立された。 バレット上皮・食道腺癌の発生率:当初、他研究者の報告を参考として予定していた術後20週では、発癌を認めなかったため術後40週での評価を行った。術後40週でのバレット上皮の発現率はそれぞれ、十二指腸液食道逆流モデル:71%、胃十二指腸混合液食道逆流モデル:83%であった。また食道腺癌発生率はそれぞれ、十二指腸液食道逆流モデル:29%、胃十二指腸混合液食道逆流モデル:33%であった。これまで我々が検討してきたラットモデルと比較して、発癌率は低率であり、組織学的にもおだやかな変化であった。 NFκB阻害による発癌抑制:NFκB阻害剤であるパルテノライドを胃十二指腸混合液食道逆流モデルに混餌投与した。バレット上皮発現率:69%、発癌率:15%と低下を認めたが、有意差は認められなかった。 結論:マウス食道逆流モデルは作成可能であったが、その発癌率や組織異型度はラットモデルに比して軽度であった。また、有意差はないもののNFκB阻害による発癌抑制効果が認められた。 考察:げっ歯類を用いた食道逆流発癌の抑制効果を検討するには、マウスモデルよりラットモデルが適していると考えられる。
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