2012 Fiscal Year Research-status Report
食道癌に同時発現している癌抗原分子間でのがんワクチン前後の免疫拡大とその意義
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24591939
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
影山 愼一 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80194695)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | がんワクチン |
Research Abstract |
本研究は、がんワクチン「CHP-MAGE-A4蛋白ワクチン」及び「CHP-NY-ESO-1蛋白ワクチン」の対象患者から採取された腫瘍組織、血液検体の血清及び細胞成分を用いて、腫瘍組織での抗原発現解析、血清中の抗原蛋白パネルのタンパク質マイクロアレイ解析、MAGE-A4, NY-ESO-1のがん・精巣抗原蛋白に対するELISA解析及びTリンパ球反応解析を実施して、投与ワクチン抗原外への反応拡大現象を評価するものである。 これまで「CHP-MAGE-A4臨床試験」が実施され、食道癌が18例登録された。また「CHP-NY-ESO-1臨床試験)」が医師主導治験として実施中である。CHP-MAGE-A4臨床試験においては試験登録例で、関連する探索的な免疫反応解析を実施するための同意が全例で取得され、ワクチン投与の各時点での血液検体が保存されている。CHP-NY-ESO-1臨床試験においても、解析用血液検体が収集されつつある。 これまで組織検体(生検あるいは手術検体、入手可能例)からRNAを抽出し、MAGEファミリー抗原などの発現を定量的PCR法を用いて解析を開始している。 またワクチン前、後の患者末梢血から分離された血清を用いて、網羅的に反応抗体を一部の検体で解析を開始している。同時にアレイにて陽性反応が確認された抗原タンパク分子について、組換え蛋白あるいはペプチドに対する反応性を、ワクチン前、中、後血清のELISA解析を行い、絞り込んだ抗原の反応の定量化、動態解析を行うものであるが、現在予備検討中である。 ワクチン前、中、後の患者末梢血と組織検体(生検あるいは手術検体、入手可能例に限る)よりCD8+T細胞とCD4+T細胞を分離するものである。検体解析は症例に集積後に開始する予定であり、現在予備検討中である
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「CHP-MAGE-A4臨床試験」が実施され、解析用検体の保存が完了した。「CHP-NY-ESO-1臨床試験)」は来年度まで試験が継続し新規登録があるため、検体収集は進行中である。 計画された腫瘍組織での抗原発現解析、血清中の抗原蛋白パネルのタンパク質マイクロアレイ解析、MAGE-A4, NY-ESO-1のがん・精巣抗原蛋白に対するELISA解析及びTリンパ球反応解析について、一部予備検討、準備中の項目がある。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度から開始されている「CHP-NY-ESO-1臨床試験)」の検体収集を進行させる。 「CHP-MAGE-A4臨床試験」の検体の解析を促進、特に予備検討中の項目の本解析を進める予定である。 解析検体から順次、投与ワクチン抗原外への反応拡大現象を評価していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度と同様の検討を継続し、特に以下を集中して検討する。 ・タンパク質マイクロアレイ解析(セロミックス)、ELISA解析 ・Tリンパ球免疫反応解析
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Research Products
(1 results)