2012 Fiscal Year Research-status Report
血清抗体による食道扁平上皮癌のモニタリングとプロファイリングに関する研究
Project/Area Number |
24591961
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
島田 英昭 東邦大学, 医学部, 教授 (20292691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大嶋 陽幸 東邦大学, 医学部, 助教 (00424705)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | SEREX / RalA / p53 / Sui1 / 食道癌 / 血清抗体 / 腫瘍マーカー / NY-ESO-1 |
Research Abstract |
従来の検査方法を凌駕する検査法の開発を目標として、RalA, Sui1, NY-ESO-1の血清抗体検出用のELISAキットを作成して血清RalA, Sui1, NY-ESO-1抗体の臨床病理学的意義を検討する。 1.初年度である平成24年度は、各抗原1種類を標的とした血清抗体測定系を開発した。 2.RalA, Sui1, NY-ESO-1 cDNA の塩基配列をアミノ酸配列に変換し、MHCPred ウェブサイト(http://www.jenner.ac.uk/MHCPred/) を用いてクラスII抗原部位を検索し、その領域を含むペプチドを人工合成する。アミノ末端にビオチンを付加しておき、予めアビジンを固相化したプレートを用いて合成ペプチ ドを特異的に結合させ、洗浄後に血清抗体と反応させ、ペルオキシダーゼ標識抗ヒトIgG抗体を用いて血清抗体レベルを測定する(ELISA)。健常者血清に比べ患者血清の抗体レベルが有意に高いペプチドを選択する。解析する患者血清は、平成23年度までにあらかじめ倫理委員会承認の臨床研究として、治療前後の食道癌患者から文書により本人の了解を得てサンプリングした血液を解析に用いた。 3.作成したELISAキットの性能試験を実施し、健常者の基準抗体価を設定した。健常者血清におけるELISA測定レベルの平均値+3SD をカットオフ値として、陽性と診断される患者血清中のそれぞれの抗体において10%を上回った場合に診断用キットとして有用であると判断した。 4.バキュロウイルスを用いてSEREX抗原ペプチドを精製して血清SEREX抗体検索のためのELISAキットを作成した。作成したELISAキットの性能試験を実施し、健常者の基準抗体価を設定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画4年間の初年度であり、当初計画に基づく研究計画を全て終了できた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画4年間の初年度であり、当初計画に基づく研究計画を全て終了できた。しかしながら、血清中のRalA抗体ならびにSui-1抗体の陽性率は、当初期待したレベルの陽性率に達していない。それぞれを単独で新たな腫瘍マーカーとして利用できる可能性は少ないと判断された。当初計画通りに、複数の血清抗体マーカーを併用することで、従来の抗体マーカーを凌駕する検査方法として開発できる可能性がある。次年度以降、さらに症例数を増やして解析を進める予定である。複数の抗原を標的とする血清抗体測定系を開発する。はじめに、研究対象の4抗原分子のうち最も陽性率の高い抗原と2番目に陽性率の高い抗原との組み合わせ実験を行う。複数の抗原を同時標的とした場合にはそれぞれの抗原エピトープが互いに干渉するためモル比を0.1倍から100倍まで各種比を検討して最も相加効果の高い配合比率を検討する。同意取得すみの血清サンプルは、食道癌患者500名程度をデータベース化している。また、文書により了解を得た健常者の血清をコントロールとして用いる。健常者は、癌検診において固形癌を有していないと診断された50歳以上の100名である。解析対象の食道癌症例の血清は、治療前後に採取し、血清分離後、マイナス80度にて研究開始まで凍結保存されたものを使用する。食道癌治療前後・手術前後の血液サンプルは、治療あるいは手術前、治療あるいは手術後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の4ポイントで採血した検体である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度の研究進捗状況は、ほぼ計画通りであり順調に進行している。ただし、平成24年度は一回のサンプル数を多くし解析回数を少なくしたため、結果として解析費用に伴う消耗品代金の節減となり支出が少ない傾向であった。平成25年度は、ほぼ計画通りの執行となるものと計画している。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Zoledronic acid produces combinatory anti-tumor effects with cisplatin on mesothelioma by increasing p53 expression levels.2013
Author(s)
Okamoto S, Jiang Y, Kawamura K, Shingyoji M, Fukamachi T, Tada Y, Takiguchi Y, Tatsumi K, Shimada H, Hiroshima K, Kobayshi H, Tagawa M.
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Journal Title
PLoS one
Volume: 8(3)
Pages: e60297
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Zoledronic Acid Produces Antitumor Effects on Mesothelioma Through Apoptosis and S-Phase Arrest in p53-Independent and Ras prenylation-Independent Manners.2012
Author(s)
Okamoto S, Kawamura K, Li Q, Yamanaka M, Yang S, Fukamachi T, Tada Y, Tatsumi K, Shimada H, Hiroshima K, Kobayashi H, Tagawa M
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Journal Title
Journal of thoracic oncology
Volume: 7(5)
Pages: 873-882
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 食道扁平上皮癌症例における血清KM-HN-1 抗体の解析.
Author(s)
岡田嶺, 島田英昭, 山﨑有浩, 谷島聡, 大嶋陽幸, 名波竜規, 田村晃, 前田徹也, 大塚由一郎, 鷲澤尚宏, 石井淳, 久保田喜久, 大塚誠子, 金子弘真
Organizer
第112回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
幕張メッセ(千葉県)
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[Presentation] 食道癌症例における血清galectin-1 抗体の解析.
Author(s)
金子奉暁, 島田英昭, 谷島聡, 山﨑有浩, 大嶋陽幸, 名波竜規, 田村晃, 前田徹也, 大塚由一郎, 鷲澤尚宏, 石井 淳, 片桐敏雄, 久保田喜久, 大塚誠子, 金子弘真
Organizer
第112回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
幕張メッセ(千葉県)
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[Presentation] SEREX 抗原(HSP70)を標的とした消化管癌症例における血清抗体診断法の開発.
Author(s)
山﨑有浩, 谷島聡, 大嶋陽幸, 名波竜規, 鈴木隆, 大塚誠子, 鷲澤尚宏, 橋口理宏, 関信二, 村上昭弘, 榑井俊介, 島田英昭, 金子弘真
Organizer
第112回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
幕張メッセ(千葉県)
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[Presentation] 食道癌・胃癌症例における血清抗NY-ESO-1 IgG 抗体の存在.
Author(s)
大嶋陽幸, 島田英昭, 山﨑有浩, 谷島聡, 鈴木隆, 名波竜規, 松本悠, 田村晃, 土屋勝, 前田徹也, 大塚由一郎, 鷲澤尚宏, 石井淳, 小池淳一, 船橋公彦, 大塚誠子, 金子弘真
Organizer
第112回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
幕張メッセ(千葉県)
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[Presentation] 消化管癌症例における血清中抗galectin-1 IgG 抗体の検出.
Author(s)
谷島聡, 島田英昭, 山﨑有浩, 大嶋陽幸, 名波竜規, 前田徹也, 石井淳, 田村晃, 大塚由一郎, 鷲澤尚宏, 松本悠, 土屋勝, 大塚誠子, 小池淳一, 久保田喜久, 片桐敏雄, 船橋公彦, 金子弘真
Organizer
第112回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
幕張メッセ(千葉県)
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[Presentation] 食道扁平上皮癌症例における血清RalA 抗体の解析.
Author(s)
長嶋康雄, 島田英昭, 山﨑有浩, 谷島聡, 大嶋陽幸, 名波竜規, 大塚由一郎, 田村晃, 石井淳, 片桐敏雄, 前田徹也, 金子奉暁, 久保田喜久, 鷲澤尚宏, 大塚誠子, 金子弘真
Organizer
第112回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
幕張メッセ(千葉県)
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[Presentation] 肝細胞癌症例における血清galectin-1 抗体の解析~新規腫瘍マーカーの可能性~.
Author(s)
名波竜規, 島田英昭, 山﨑有浩, 谷島聡, 大嶋陽幸, 田村晃, 大塚由一郎, 前田徹也, 石井淳, 片桐敏雄, 金子奉暁, 久保田喜久, 鷲澤尚宏, 大塚誠子, 金子弘真
Organizer
第112回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
幕張メッセ(千葉県)
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[Presentation] Bisphosphonates induce apoptosis through the suppression of Rab and produce combinatory effects with anti-cancer agents.
Author(s)
Tagawa M, Kawamura K, Yang S, Jiang Y, Chai K, Kubo S, Yamaguchi N, Tada Y, Takiguchi Y, Tatsumi K, Shimada H, Hiroshima K
Organizer
第71回日本癌学会学術総会
Place of Presentation
ロイトン札幌(北海道)
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[Presentation] Cytotoxicity of replication-competent adenoviruses in esophageal carcinoma was enhanced by forced p53 expression.
Author(s)
Yang S, Kawamura K, Jiang Y, Chai K, Kubo S, Yamaguchi N, Tada Y, Takiguchi Y, Tatsumi K, Shimada H, Hiroshima K, Tagawa M
Organizer
第71回日本癌学会学術総会
Place of Presentation
札幌市教育文化会館(北海道)
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