2013 Fiscal Year Research-status Report
血清抗体による食道扁平上皮癌のモニタリングとプロファイリングに関する研究
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24591961
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
島田 英昭 東邦大学, 医学部, 教授 (20292691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大嶋 陽幸 東邦大学, 医学部, 助教 (00424705)
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Keywords | SEREX / RalA / p53 / Sui1 / 食道癌 / 血清抗体 / 腫瘍マーカー / NY-ESO-1 |
Research Abstract |
従来の検査方法を凌駕する検査法の開発を目標として、RalA, Sui1, NY-ESO-1の血清抗体検出用のELISAキットを作成して血清RalA, Sui1, NY-ESO-1抗体の臨床病理学的意義を検討する。 ①初年度である平成24年度に血清抗体測定系を開発した。この開発した測定キットを用いて、あらかじめ倫理委員会承認を得ている臨床研究として治療前後の食道癌患者から文書により本人の了解を得てサンプリングした保存血液の解析を行った。 ②健常者の基準抗体価を設定した。健常者血清におけるELISA測定レベルの平均値+3SD をカットオフ値として陽性と判断した。 ③保管血清サンプルのうちステージ1から4の合計60症例について評価を行った。その結果、それぞれの血清抗体陽性率は、血清RalA抗体=14%, Sui1抗体=8%, NY-ESO-1抗体=31%であった。 ④組織の免疫染色を行うために、保管血清サンプルのある手術施行患者を選択して、切除標本から組織アレイを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画4年間の2年目であり、当初計画に基づく研究計画を全て終了できた。解析に必要な症例数が集まっており、また組織アレイの免疫染色条件も設定できている。ほぼ研計画通りに進行していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画4年間の2年目であり、当初計画に基づく研究計画を全て終了できている。血清中のRalA抗体ならびにSui-1抗体の単独での陽性率は期待したレベルより低いため、当初計画通りに複数の血清抗体マーカーを併用することで、従来の抗体マーカーを凌駕する検査方法として開発する予定である。3年目以降は、さらに症例数を増やして解析を進め、同時に切除標本の免疫染色との相関関係を検討する予定である。同意取得すみの血清サンプルは、食道癌患者200名程度をデータベース化している。また、文書により了解を得た健常者の血清をコントロールとして用いる。解析対象の食道癌症例の血清は、治療前後に採取し、血清分離後、マイナス80度にて研究開始まで凍結保存されたものを使用する。リンパ節転移あるいは再発形式などの詳細な臨床病理学的因子との相関関係を検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究計画4年間の2年目であり、当初計画に基づく研究計画を全て終了できたため、残金も少額であった。 3年目以降は、さらに症例数を増やして解析を進め、同時に切除標本の免疫染色との相関関係を検討する予定である。次年度使用額は試薬などの消耗品を購入する。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Clathrin heavy chain is a useful immunohistochemical marker for esophageal squamous intraepithelial neoplasia.2013
Author(s)
Tokita K, Seimiya M, Matsushita K, Tomonaga T, Onodera K, Ohki S, Tanizawa T, Uesato M, Shimada H, Matsubara H, Nakatani Y, Nomura F
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Journal Title
Esophagus
Volume: 10(4)
Pages: 193-198
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Long-term monitoring of serum p53 antibody after neoadjuvant chemotherapy and surgery for esophageal adenocarcinoma: report of a case.2013
Author(s)
Shimada H, Nagata M, Cho A, Takiguchi N, Kainuma O, Soda H, Ikeda A, Nabeya Y, Yajima S, Yamamoto H, Sugiyama T, Itami M.
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Journal Title
Surgery today
Volume: Epub ahead of print
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 血清p53抗体検査をどのように癌診療に活かすか?
Author(s)
島田英昭, 谷島 聡, 大嶋陽幸, 名波竜規, 伊藤正朗, 鷲澤尚宏, 船橋公彦, 小池淳一, 大塚由一郎, 緒方秀昭, 菊池由宣, 金子弘真
Organizer
第51回日本癌治療学会学術集会
Place of Presentation
国立京都国際会館(京都府京都市)
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