2013 Fiscal Year Research-status Report
大腸癌に対する増殖型ヘルペスウイルスを用いた新規治療法の開発研究
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24591969
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
篠崎 大 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (10312315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑 啓介 東京大学, 医科学研究所, 助教 (60526755)
谷澤 健太郎 東京大学, 医科学研究所, 助教 (60572542)
釣田 義一郎 東京大学, 医科学研究所, 講師 (80345206)
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Keywords | ウイルス療法 / 固形腫瘍 |
Research Abstract |
G47Δは、臨床応用された第二世代複製型遺伝子組換えHSV-1 G207の改良型で、第三世代複製型遺伝子組換えHSV-1に位置づけられる。正常組織では複製せず腫瘍細胞においてのみウイルス複製を可能にするため、ウイルスゲノムの遺伝子組換え操作により、3つの非必須遺伝子(合計4箇所)が人為的に除去或いは不活化されている。すなわち、2つコピーが存在するγ34.5遺伝子の双方の欠失と、マーカーのLacZ遺伝子の挿入によるICP6遺伝子(ribonucleotide reductase (RR)の大サブユニットをコードする)の不活化、およびα47遺伝子の欠失という三重変異を有する。G47Δは、γ34.5遺伝子欠失とICP6遺伝子不活化の二重変異を有する遺伝子組換えHSV-1 G207のウイルスゲノムに、α47遺伝子の欠失変異を加えることによって作製された。 各種細胞株に対し、このG47Δを投与する実験を開始した、実験を遂行する大学院生は細胞培養の経験に乏しいため、他の実験も行いつつ本研究も遂行し始めている。しかし、まだ安定した結果が出るには至っておらず、引き続き手技に対する習熟に努めている段階である。今後の研究方針に関する計画の立案に関しては、まずいろいろな培養細胞にてG47Δの有効性を確認する。これをもとにin vivoにてヌードマウスなど免疫不全動物にて細胞株を移植し腫瘍を形成させ、これにG47Δを直接注入することにより投与し効果を判定する。さらに、経血管的な投与など、各種の投与法について検討しそれぞれの効率を評価するとともにdrug delivery systemを考慮した効率的な投与法を明らかにすることを考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験者が臨床業務との兼任であったため、臨床業務の負担が大きく実験の遂行に十分な時間をかけられなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は実験者の臨床業務を大幅に削減し実験に使用できる時間を十分とれるよう配慮している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の遂行がやや遅れているため。 平成26年度は最終年度であり、この年度で研究を加速し結果を出せるよう最大限の配慮をしている。
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