2013 Fiscal Year Research-status Report
リンパ節転移を予測する新規大腸癌マーカーの機能解析
Project/Area Number |
24591979
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
竹之下 誠一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (10167489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩舘 学 福島県立医科大学, 医学部, 研究員 (00381393)
和栗 聡 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (30244908)
中村 泉 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (80423804)
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Keywords | 大腸癌 / リンパ節転移 / バイオマーカー |
Research Abstract |
本研究では、大腸癌におけるDPEP1とTBX1の発現を解析し、その生物学的意義を調べることを目的にしている。これまでDPEP1とTBX1のmRNA発現を解析した大腸癌症例の結果では、これら遺伝子の発現が高い症例で有意にリンパ節転移症例が多いことを見出している。本年度は、大腸癌の症例数をさらに増やして、DPEP1とTBX1の発現を免疫学的組織染色法にて調べた。癌組織におけるこれら遺伝子の発現と臨床病理学的因子の関連についても検討した。症例数を増やしてもこれら遺伝子の発現が高い症例で有意にリンパ節転移症例が多いことを確認した。このことは、大腸癌の進行度や悪性度と関連しており、リンパ節転移の機序を解明する手ががかりになると考えられる。今後、さらに臨床情報が得られている大腸癌症例を集積し、予後や化学療法の治療効果との関連も検討す予定である。また、大腸癌培養細胞株を用いて、DPEP1とTBX1の遺伝子の発現を過剰発現させたり、ノックダウンしたりすることで細胞の変化を解析することで生物学的意義について調べていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大腸癌培養細胞株を用いて、遺伝子導入するまでの準備に時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、大腸癌の解析症例数を増やし、DPEP1とTBX1遺伝子発現の臨床学的病理学的意義についてより正確な情報が得られるようにしたい。分担研究者の協力を得て、引き続き大腸癌培養細胞株を用いてDPEP1とTBX1の両遺伝子の発現が大腸癌で亢進している生物学的意義について解析をすすめる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
解析に時間を要し、遺伝子導入した細胞株を用いた実験まで行えなかったため。 次年度は、in vitroおよびin vivo実験を行う予定であり、DPEP1とTBX1の両遺伝子の発現ベクターを作製し、大腸癌培養細胞株に遺伝子導入する。安定的に発現する培養細胞株を用いて、細胞増殖、コロニーフォーメーションアッセイ、細胞浸潤アッセイ等解析する予定である。
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