2014 Fiscal Year Annual Research Report
癌幹細胞の細胞周期機構を標的とした新規癌ワクチン療法の開発
Project/Area Number |
24591981
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
松田 健司 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (30398458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20191190)
堀田 司 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (50244744)
勝田 将裕 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (50464673)
岩橋 誠 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (70244738)
横山 省三 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (90398462)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | PML / ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
日本人の約60%に発現するHLA-A*2402に着目し、ClassⅠ拘束性のepitope peptideをCEA,HER2/neu,p53において同定し報告してきた(Br J Cancer 84(8)1052-1057,2001,Br J Cancer 84(1)94-99, 2001)。更に、樹状細胞(DC)にCEA peptideをpulseして進行再発消化器癌患者に投与する臨床試験を行い、その結果を報告してきた(Matsuda et al. Cancer Immunol Immunother 53, 609-616, 2004)。しかしながらその結果は、進行再発消化器癌患者においても免疫学的応答は確認できたが、腫瘍退縮までには至らなかった。同時にワクチンadjuvantとして、Toll like receptor9のagonistであるCpG-ODNに着目して、臨床応用におけるワクチン効果の増強化に関する研究も行ってきた(Int J Oncol 39 1295-1302,2011)。更なる改善のためには癌幹細胞に着目することが重要と考え、癌幹細胞の特徴である未分化性の維持に関わる分子に着目している。癌幹細胞が静止期(G0)に留まるために前骨髄球性白血病遺伝子(PML)が重要な役割を果たしていることが近年報告されている。そのPML発現細胞を癌ペプチド免疫療法の標的をすることで、G0期からの追い出し効果を得ることを目標とし、そこへ化学療法を併用することで、効果の増強を得ることを最終目標としている。臨床的な対象としては術前化学療法を施行した症例で検討を開始している。特に大腸癌肝転移における術前化学療法施行例(mFOLFOX6+アバスチン)における摘出検体においてPML発現を検討すると共に、PMLのHLA-A24拘束性エピトープペプチドの同定を検討している。化学療法施行症例における臨床的な効果(CR+PR)は70%の症例で得られており、この摘出検体におけるPML発現が臨床効果に相関が認めるかを検討中である。PMLの免疫染色システムが確実に構築できていないこと、PMLに対するエピトープペプチド同定がまだ完成していない。
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Research Products
(5 results)