2014 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌分子標的フォスファターゼとラス遺伝子の治療可能性についての検討
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24591982
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
渡辺 昌彦 北里大学, 医学部, 教授 (80146604)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | PRL-3 / K-ras / 大腸癌 / 予後 / リンパ節転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
大腸癌の原発巣の PRL-3遺伝子発現を解析しリンパ節転移と相関していることをこれまでに明らかにしてきたが、PRL-3遺伝子が遺伝子増幅を有する癌原遺伝子であることを鑑み遺伝子増幅についても調べた。原発癌のみならず肝臓転移の切除例においても遺伝子増幅のプロファイルを調べることで PRL-3遺伝子増幅の臨床的意義をより明確に明らかにすることができた。原発癌における PRL-3遺伝子増幅は高い頻度で認められた。また、PRL-3遺伝子増幅が予後と相関することも明らかになった。さらには、肝臓転移でのPRL-3遺伝子増幅は原発癌でのそれより有意に上昇していることから、PRL-3遺伝子増幅が肝臓転移の原因であることが示唆された。一方、K-ras変異については、異時性転移に codon13変異が認められることが明らかになった。しかし、PRL-3遺伝子増幅と明確な関連は認めなかった。
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