2014 Fiscal Year Annual Research Report
右心不全に対する人工心筋を用いた全植え込み型右心補助デバイスの開発
Project/Area Number |
24592048
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
増田 信也 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (30596094)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 拓見 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (10526453)
川本 俊輔 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20400244)
齋木 佳克 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50372298)
山家 智之 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (70241578)
秋山 正年 東北大学, 大学病院, 講師 (80526450)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 右心不全 / 人工心筋 / 補助人工心臓 |
Outline of Annual Research Achievements |
動物実験に先立ち、人工心筋を用いた右心補助用デバイスを設計・作成し、Mock circulationを用いた実験を行った。in vitro実験を行いながら、形状や装着方法を変更し、デバイスのデザインを決定した。 イヌ慢性右心不全モデル(エタノールを右室自由壁へ注射し梗塞を形成することで作成する)に対し、人工心筋を用いた右補助デバイスによる急性実験を行った。右開胸、心臓を露出した後に、右心室へデバイスを装着、センシングリードを心房および心室壁に縫着し、心同期をさせて、右心補助を行った。右心系にはスワンガンツカテーテル、左心系にはコンダクタンスカテーテルを挿入しデータを採取、評価を行った。右心不全モデルに対し、右心補助を行うことにより、明らかな圧変化は認めなかったが、左室への還流が増加し、補助を行っていない場合に比べて、一回拍出量の増加を認め、デバイスによる右心補助が行えたことを証明できた。 右心室に対し、デバイスの形状および補助法を変更しながら、急性実験を行うことは可能であったが、デバイスの補助能力、およびシステム(ジェネレーターの小型化)の問題から、慢性実験を行うまでには至らなかった。本研究の当初の目的である、デバイスを長期的に装着することによる右心不全の改善(肝臓の病理所見および生化学的検査の改善)を証明することはできなかった。急性実験の結果より、今後、デバイスの改良が進み、システムが小型化されれば、右心機能補助が可能であることが示唆された。
|
Remarks |
動物実験はまだ継続して行っており、最終的な解析結果を出していない。 今後、実験データを解析し、学会発表および論文により実験結果を報告していく予定となっている。
|