2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24592054
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
瀬戸 達一郎 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (70362118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 伸朗 信州大学, 医学部附属病院, その他 (80623272)
五味淵 俊仁 信州大学, 医学部附属病院, 医員 (90597668)
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Keywords | インフラマソーム / IL-1β / ASC / 心移植 |
Research Abstract |
6週から8週の雄のBALB/c (H-2d)マウスをドナー、ASCノックアウトマウス(C57BL/6(H-2b)バックグランド)をレシピエントに用い、腹部への異所性心移植モデルを作成し、急性拒絶反応におけるASCの関与について検討を行った。コントロール群としてBALB/c (H-2d)マウスをドナー、C57BL/6(H-2b)マウスをレシピエントとしたMHCフルミスマッチモデルを作成し、生着率を比較した。コントロール群、ASCノックアウト群とも7日から9日で拒絶され、生着率に有意差は認めなかった。 続いてB6.C-H-2bm12マウスをドナー、ASCノックアウトマウスをレシピエントに用い、急性期モデル同様に異所性心移植モデルを作成した。コントロール群として、B6.C-H-2bm12マウスをドナーとしたMHCマイナーミスマッチモデルを用いて生着率を比較すると、ASCノックアウト群で有意に高かった。移植後21日、42日に犠牲死させ移植心を摘出し、組織学的に解析を行った。ASCノックアウト群において、炎症細胞浸潤や心筋障害の程度は軽度であった。またエラスチカ・ワンギーソン染色による冠動脈の内膜肥厚の解析においても、ASCノックアウト群において軽度であった。その他、IL-1β、IL-4、IL-6、IL-13、Il-18、TNF-、IFN-γについて免疫染色を行い、現在両群間で比較検討している。 また前述のサイトカインについては、移植後21日、42日に摘出した移植心において、両群でのmRNAの発現をRT-PCR法により解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度はBALB/c (H-2d)マウスをドナー、ASCノックアウトマウスをレシピエントに用いた急性拒絶反応におけるASCの関与を中心に解析する予定であった。最初に行った移植心の生着率で有意差を認めず、組織学的にも両群に明らかな差異を見いだせなかった。一方、B6.C-H-2bm12マウスをドナー、ASCノックアウトマウスをレシピエントに用いた慢性拒絶モデルについて、コントロール群と生着率を比較したところ、ASCノックアウトマウス群において有意に高かった。 平成25年度は、まず組織学的に検討を行い、ISHLTのgrading systemに準じたrejection scoreや、冠動脈の閉塞率で両群間に有意差を認めた。移植後7日、14日、21日のIL-1β、IL-18等のサイトカインについて、RT-PCR、免疫染色にて、現在解析を行っている。今後はフローサイトメトリー法を行い、各種Tリンパ球数測定を行う予定であり、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
慢性拒絶モデルにおいてASCの関与があるので、平成26年度もこのまま慢性拒絶モデルを中心に研究を進めたい。 移植後21日、42日のサイトカインの解析にて、現在のところ両群間において明らかな相違を認めていないが、使用したマウスの週数のばらつきが関与している可能性も否定出来ず、再度モデルを作成し確認したい。また、移植後早期の解析を行うべく、移植後1日、3日の移植心を用いて両群間を比較検討する。 また当初の予定通りレシピエントの脾臓より細胞を精製し、エリスポットアッセイを行い各種サイトカインも定量的に解析し、ASCノックアウト群とコントロール群とで比較する。前述の実験より得られた結果を考慮し、経時的推移についても検討する。 さらに抗CD4、抗CD8、Foxp3、CD25抗体を用いてフローサイトメトリー法を行い、各種Tリンパ球数測定を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
マウス購入費、抗体購入費、手術関連機器に関して、当初計画より安価に研究が遂行できたため次年度使用額が減じた。 消耗品については、慢性拒絶モデルを中心に解析する為、C57BL/6 (H-2b)を主としたマウス購入・飼育費、施設利用費に38万円。小動物用ピンセット、メス、ハサミ、クランプ、電気メス、10-0ナイロン縫合糸などの手術関連器具に10万円。フローサイトメリー、エリスポットアッセイの抗体購入に20万円を予定している。また平成26年度は世界移植学会に参加、発表予定であり30万円を計上している。
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