2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24592064
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岡田 健次 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (90284356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大北 裕 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40322193)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 大動脈瘤 / 薬物治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は研究2(アスコルビン酸含漬徐放シートを用いた実験)において抗酸化作用を有するアスコルビン酸を含漬させた徐放シートを我々のラット腹部大動脈瘤モデルの瘤周囲に巻くことで酸化ストレスの軽減,エラスチン,コラーゲンの維持,MMP-9,monocyte chemotactic protein-1, IL-1β,TNF-αの発現抑制,MMPに拮抗するTIMP-1, -2の発現亢進が確認でき4,8週後の大動脈拡大は有意に抑制された.以上の結果からアスコルビン酸を含漬した徐放シートを瘤周囲に巻くことは抗酸化ストレス作用を介し瘤抑制に有効であるこが確認された.実際の動脈瘤手術では手術適応にまで拡大した動脈瘤は外科的に切除されるが,その周囲の手術適応のない血管拡大部位にアスコルビン酸含漬徐放シート使用することで遠隔期の再手術が予防でき有効な治療戦略になりうることが期待された.以上の結果はJ Vasc Surg. 2014;60:749-58に論文発表した.我々の研究の究極の目的は動脈瘤手術後に残存する手術適応にはならない拡大した動脈の遠隔期の拡大を有効な経口投与可能な薬剤で予防することである.同様のラットモデルで研究をさらに発展させ,経口糖尿病薬であるdipeptidyl peptidase-4 (DPP-4)拮抗薬のalogliptinが用量依存性に抗酸化作用を有しラット腹部動脈瘤の拡大予防効果を有することをJ Vasc Surg 2014;59:1098-108に論文発表した.Alogliptinは血中glucagon-like peptide 1 (GLP-1)値上昇させることで動脈瘤拡大予防効果を有することを証明し現在論文投稿中である.またビタミンB2であるリボフラビンの経口投与が内因性SODを上昇させることで抗酸化作用を発揮し動脈瘤の拡大予防効果を有することを証明しJ Vasc Surgに掲載予定である.
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Research Products
(7 results)