2012 Fiscal Year Research-status Report
動脈硬化病変進行・大動脈瘤増大のメカニズムと歯周囲疾患の関与
Project/Area Number |
24592074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
塩野 則次 東邦大学, 医学部, 准教授 (70235498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関谷 秀樹 東邦大学, 医学部, 准教授 (70267540)
渡邉 善則 東邦大学, 医学部, 教授 (90210963)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 動脈硬化 / 歯周病 |
Research Abstract |
“歯周囲疾患による慢性炎症が動脈硬化病変の進展に関与している”、との仮説を立て、その可能性について検討する。従来正常範囲と考えられていたCRP値の範囲内であっても比較的高値をしめすものは将来心筋梗塞を発症するリスクが高い。動脈硬化病変の病理像は慢性炎症であり、CRP自体が動脈硬化の進展に関与している可能性も示唆されている。歯周囲疾患による慢性炎症によって局所ではIL-1,IL-6,TNF-α、IFN-γが放出される。サイトカインは全身臓器に影響を与えるが、古典的動脈硬因子を基礎に持つあるいは血管内皮細胞の傷害部位においては動脈硬化病変の進展を促進し、動脈瘤においてはプロテアーゼ群の亢進・抑制のバランスの崩壊に関与しているのではないか、と推測する。 1)パイロット調査 過去の心臓血管外科手術症例のうち口腔内の検索が可能であった症例、感染性心内膜炎の手術症例、31例についてretrospective に口腔内病変と動脈硬化病変との検討をおこなった。4例で、弁組織から口腔内細菌が検出された。3例で2種類の菌種が検出され、循環血液が短期間で口腔内細菌に暴露されていることがわかった。抗加齢学会総会(横浜)およびClin Exp Cardiology(Chicago)で発表した。 2)2012年8月より、心臓血管外科手術予定患者の術前サイトカイン、口腔内細菌、歯周ポケット細菌を検索。術前CRP,MMP活性、を測定、術中検体の培養および病理学的検討している。現在までに17例で採血、口腔内細菌検査を施行した。予定症例数をやや下回っているが、今年度の症例数を増やす予定。IL-6,MMP活性の異常に高い症例があるが、疾患による傾向はまだ見られていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
24年度は倫理委員会による承認が8月となり、検体採取が可能となるのが遅れた。また研究協力者の口腔外科医、患者担当医との調整等に時間を要してしまったため、研究代表者、分担者ともに未使用額が生じてしまった。25年度はこれらの未使用額とあわせて、口腔内病変の解析費用、研究結果を発表するための旅費として使用したい。また、現在は研究について周知されるようになり、検体採取等比較的スムースに行えるようになったため、25年度の目標症例数を100例に増やす予定。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度、心臓血管外科手術予定患者の術前サイトカイン、口腔内細菌、歯周ポケット細菌を検索する。術前CRP,MMP活性、を測定。術中検体の培養および病理学的検討。今年度、100例を目標に検討する。1)検討項目; 口腔常在菌、 歯周病の程度、血中サイトカイン、IL-6 抹消血濃度測定。MMP(matrix metalloproteinase)-9 CRP 測定。2)動脈硬化病変の病理検体の採取。血管壁中膜におけるコラーゲン繊維量の変化、病理組織学的変化が認められれば、関連が強く示唆されると考える。血管中膜内 MMP-9(matrix metalloproteinase-9)活性の検討。3)術中、術後検体検査、冠動脈バイパス症例;冠動脈血管採取、炎症像顕鏡、培養、血液培養。弁膜症;弁構造顕鏡、培養、血液培養。大動脈疾患;大動脈培養、血管構造顕鏡、中膜特殊染色。末梢動脈;動脈壁培養、血管構造、中膜特殊染色。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
24年度は倫理委員会による承認が8月となり、検体採取が可能となるのが遅れた。また研究協力者の口腔外科医、患者担当医との調整等に時間を要してしまったため、研究代表者、分担者ともに未使用額が生じてしまった。25年度はこれらの未使用額とあわせて、口腔内病変の解析費用、研究結果を発表するための旅費として使用する。また、現在は研究について周知され、検体採取等順調に行えるようになったため、25年度の症例を、100例に増やし検体検査費用として使用する予定である。
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Research Products
(4 results)