2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24592184
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
高岸 憲二 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70154763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 敦史 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30400732)
一ノ瀬 剛 群馬大学, 医学部附属病院, 医員 (70742550)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 腱板断裂 / 代償性筋肥大 / IGF-1 / Akt |
Outline of Annual Research Achievements |
肩腱板断裂において,手術治療が不能な症例,希望しない症例では残存した腱板構成筋に機能を代償させることを目的としたリハビリ治療が行われることがあるが,残存した腱板構成筋における機能代償の結果としての筋肥大が生じたとする報告はない.本研究の目的は腱板断裂モデルラットの腱板構成筋の形態学的,生化学的変化を調査することで残存腱板構成筋の筋肥大メカニズムがどのように機能しているかを調査することである. 第1に,我々は全身麻酔下に棘上筋腱断裂を施したモデルラットを作成し,経時的に屠殺,腱板構成筋を採取し,棘上筋,棘下筋について時間経過での重量変化および筋肥大関連遺伝子(IGF-1,Akt)の発現をPCR,ウエスタンブロッティングを行い調査した.この結果,棘上筋腱断裂後の棘下筋では,棘上筋の機能代償のために筋肥大関連遺伝子の発現が促進しており,臨床における残存筋に対するリハビリが合目的であることが推測された.この結果は「Possible involvement of IGF-1 signaling on compensatory growth of the infraspinatus muscle induced by the supraspinatus tendon detachment of rat shoulder」と題した英論文として英文雑誌「Physiological Reports」に掲載された(2014年). 次いで,我々は棘上筋・棘下筋腱および肩甲上神経を切離した腱板大断裂モデルラットにおいて残存する小円筋の形態学的,生化学的変化について調査した.この結果,このモデルラットの小円筋は急速な肥大と筋肥大関連遺伝子であるmTORのリン酸化が亢進しており,小円筋では代償性肥大が生じていることが推測された.この結果は「Compensatory hypertrophy of the teres minor muscle after large rotator cuff tear model in adult male rat」と題した英論文を投稿中である.
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Research Products
(1 results)